アマゾンの仕事の流儀

5月19日の読売新聞、ジャスパー・チャン、アマゾンジャパン社長へのインタビュー「すべてはお客様のために」から。

・・・社内の会議も独自の進め方があります。
新たなプロジェクトを提案する際、発案者は完成後の発表を想定したプレスリリース(対外公表文)形式の資料を書いて説明します。
その提案がお客様にどんなメリットがあるのか。具体的な説明を書くことで、事業のゴールを明確にします。自分たちでは良い製品を作ったつもりでも、お客様に受け入れられないことがある。そうした自己満足に陥らないようにするためでもあります。

社内の会議は冒頭の20分から1時間くらい、会議室が静まりかえります。配布された資料をまず全員で読み込むのです。
事前に資料を配っておく方法もありますが、それでは記憶が曖昧になりやすい。その場で読むことで議論が深まり、効率も高まります。
説明資料は常に6ページ以内。何十枚も用意することはありません。ポイントを簡潔にまとめ、提案者の考えをはっきりさせる狙いです。
プロジェクトに取り組むチームの人数は「ピザ2枚分を食べ分けるくらい」というルールもある。6人から10人くらいですね。人数を多くし過ぎないで議論を速め、個々のメンバーに責任感を持たせるためです・・・

・・・社員の人事異動は、上司が部下に命じることはありません。部署の異動は本人の希望に基づきます。まず人材を欲しい部署が募集する。社員が手を挙げて了解が出れば原則、未経験の部署でも海外でも異動できます。自分で責任を持ってキャリア形成を考えてほしいからです・・・