東北経済産業局が、第9回グループ補助金(中小企業等グループ施設等復旧整備補助金)交付先アンケート調査の結果を公表しました。それによると、被災地4県(青森、岩手、宮城、福島)の状況は次のようになっています。
1 雇用
・東北4県の現在の総雇用人数は、昨年に続き、震災直前を上回った(100.8%)。
・ 雇用人数の動き(増減)をみると、東北地域では震災前の水準以上まで回復した事業者の割合が57.4%となっている。
・ 業種別に見ると、東北地域では、震災前の水準以上に回復していると回答した割合は建設業(65.5%)が最も高く、次いで卸小売・サービス業(61.2%)となっている。一方、最も低いのは水産・食品加工業(38.7%)、次いで運送業(48.1%)となっており、依然として水産・食品加工業の雇用回復が遅れている。
2 売り上げ
・東北4県の現在の総売上高は、震災直前を上回ってることが分かった(117.0%)。
・ 売上状況(増減)をみると、東北地域では震災直前の水準以上まで回復している事業者の割合が45.8%となっている。
・ 業種別に見ると、東北地域では、震災前の水準以上に回復していると回答した割合は建設業(74.1%)が最も高く、次いで運送業(58.2%)となっている。一方、最も低いのは水産・食品加工業(32.4%)、次いで旅館・ホテル業(34.1%)、卸小売・サービス業(34.8%)となっており、回復が遅れている。
3 売り上げが回復しない理由
・ 現在の売上が震災直前の水準まで回復していないと回答した事業者のうち、東北地域では「既存顧客の喪失」(35.5%)を要因として最も多く回答しており、次いで「原材料・資材・仕入れ等価格の高騰」が14.3%、「従業員の不足」が13.5%の順で続いている。
・ 東北地域で業種別にみると、「既存顧客の喪失」は卸小売・サービス業(42.7%)で、「従業員の不足」は運送業(37.1%)で、「原材料・資材・仕入れ等価格の高騰」は水産・食品加工業(25.3%)で、「風評被害」は旅館・ホテル業(24.4%)でそれぞれ最も割合が高くなっている。(要因は複数回答)