引きこもりの援助

6月24日の朝日新聞連載「ひきこもりのリアル」は、「孤立防ぐ、「お手本」自治体 戸別調査→就労に結びつく活動」です。

・・・ひきこもる人たちの孤立を防ごうと、先進的な取り組みをしてきた自治体がある。各家庭の状況をよく知る保健師ら福祉関係者の情報をもとに、ひきこもる人たちを積極的に訪ね、福祉や医療、就労支援などにつなげようとする手法だ。他の自治体からの視察が相次いでいる・・・

・・・当初、家から出てきてもらおうと、映画鑑賞や卓球などを企画したが「求められていなかった」と菊池さん。「こみっと」でヘルパー養成研修やそば打ちなど就労に結びつく活動をしたところ、しだいに参加者が増えた。
土産品を販売していた男性は十数年間、ひきこもった経験がある。東京都内の会社に就職したが行き詰まり、母親の体調悪化もあって退職。町に戻ったが、職が見つからなかった。
転機は10年6月、社協職員が家に置いていったヘルパー研修のチラシだった。研修参加をきっかけに外に出られるようになった。
113人を追跡した社協の調査(14年度)では、86人が家から出られるようになっていた。ヘルパーになった人のほか、人材バンクに登録して農家の手伝いをする人も。老人クラブなど地域住民も一緒に使う「こみっと」で人と触れ合ったことも効果的だった。現在、ひきこもっている人は10人程度だという・・・

・・・愛知教育大の川北稔・准教授(社会学)の話 高齢者の介護のために各家庭に入った人が、ひきこもり状態の人を見つけるケースは少なくない。親子が同居する世帯は「家族がいるから」と地域の見守りの対象から外れ、結果的に実態把握や支援が後手に回ることもある。かつては「若者の就労支援」としての枠組みが中心だったが、ひきこもる状態が長期化、高年齢化している現状では、本人だけでなく家族が社会から孤立しないような支援体制が必要だ・・・

朝食1位のホテル

旅行サイト『じゃらんnet』、国内旅行情報誌『じゃらん』が、「じゃらんアワード2018」(東北ブロック)を発表しました。いくつかの部門がありますが、「泊まって良かった宿大賞(朝食)」は、『じゃらんnet』のクチコミ評点(朝食)が上位の宿泊施設です。

第1位(51~100室)は、福島のホテル辰巳屋、私の定宿です。今朝も、ここの朝食を食べました。
洋食と和食がありますが、私は和食です。おかずがよく、おいしいです。健康を考えて、ご飯は半分にします。

8階の食事会場(レストラン)からは、福島駅と、その向こうに吾妻連山が見えます。山並みもきれいですが(雨の日は見えません)、JRの列車も楽しいです。
7:30過ぎには、仙台から「やまびこ」が入り、そこに山形から来た「つばさ」が連結します。南からは、「やまびこ」が入ります。その横を、「はやて+こまち」が東京に向かって通り過ぎます。その後、「やまびこ+つばさ」が南に向かって、「やまびこ」が北に向かって出発します。しばらくして、南から「つばさ」が来て、山形に向けて出発します。
その間に、手前の在来線では、東北線の客車と、長い長い貨物列車がいくつも通ります。食事をしながら、楽しみに見ています。

原発被災地の復興

今日は、川内村を視察してきました。村は、阿武隈高地にある盆地の村です。
比較的早く避難指示が解除され、住民が戻りつつあります。発災前に比べ、人口は8割になっています。このうち2割が、新住民です。

新しい人が入ってくれることはうれしいのですが、課題は子育て世代が戻らないことです。避難先で学校に通った子供は、村に戻らずそちらで育つことも多いのです。
また、村内に高校がありません。隣の富岡町の中心部まで車まで30分もあれば行けるので、そちらに通っていました。しかし、富岡町の復興はまだ緒に就いたばかりで、高校も再開していません。すると、中学まで村に戻って学んでも、その先はまた村を出なくてはなりません。
そのほかの商用サービスも含め、富岡町は地域の中心でした。村が単体で復興することは難しいのです。双葉郡全体での復興が必要です。

村が元に戻る指標は、人口だけでなく、若い者、子育て世代の戻りが重要です。村は、工業団地を整備し、企業を誘致して、働く場をつくっています。進出企業も次々決まっています。課題は、働く人に住んでもらうことです。

若い人が減っている、都会に出て戻ってこないという課題は、津波被災地でも、そのほかの日本の多くの過疎地域でも同様です。違いは、原発被災地は、原発事故で政府が住民を避難させたことです。その原発事故は、東電と経産省が引き起こした人災だという点です。だから、政府が責任を果たすために復興に取り組んでいるのです。

雨の中の村は、緑がきれいでした。ヤマボウシの花や栗の木の花の白色が目立ちます。ナツツバキの花もきれいでした。

一人暮らしの高齢者を支える、フィンランド。その2

高橋絵里香著『ひとりで暮らす、ひとりを支える』の続きです。

本では、ディアコニという職業が紹介されています。フィンランド福音ルーテル派教会にある職です。社会サービスや援助活動をします。社会サービスの学位や看護の学位を持っています。

町のディアコニの事務所は、月曜から木曜の朝9時から10時が対応時間です。やってきた人たちは、椅子に座って順番を待ち、その日の担当者と話をします。
人生の悩みを打ち明けに来る人、血圧を測りに来る人、食料品をもらいに来る人など。どんな内容であれ、助けて欲しいことがあれば、ディアコニが相談窓口になっているようです。
血圧を測りに来る人も、食料品をもらいに来る人も、話し相手が欲しくて、それを理由に来ているようです。

福祉国家が成立する前は、地方でその役割を果たしていたのは、教会だったのです。医療などの身体的必要は行政が担うようになって、ディアコニは精神的、社会的支援を担うようになったのです。
前回紹介した、どのように死を迎えるかとともに、経済的支援と身体的サービスの次に求められるのは、このような精神的、社会的支援でしょう。
これをどのように実施していくのか、日本の行政の次の大きな課題だと思います。

鉢植えの危機

昨日の朝、キョーコさんが「大変よ~」と叫びます。
行ってみると、鉢植えの小さな桜、葉っぱがすべてしおれています。緑色なのですが、ぐったりとして垂れています。ほかの桜や椿などは、異常ないのですが。
数日間雨が降らず、水やりも忘れていたようです。慌てて、たっぷりの水をやりました。「ごめん、頑張ってくれ」と声をかけてです。

昼頃に、キョーコさんが「来て、来て」と呼びに来ました。植物の力はすごいものです。すべての葉っぱが、元気よく空に向かって広がっています。
あと1日遅れたら、枯れていましたかね。午後からは雨になりましたが。

孫とプランターに蒔いたアサガオの種は、たくさん芽を出し、双葉や本葉が出て来ました。間引いて、支柱を立てなければなりません。