6月23日の読売新聞科学欄が「原子力事故 教訓の伝え方は」を詳しく解説していました。東京電力が、福島県富岡町につくった「廃炉資料館」です。
・・・原子力関連の事故が起きた現場近くには、事故に至った経緯などを伝えたり、現場の一部を保存したりする展示施設がある。事故の教訓を風化させず、社会と共有することが目的とされているが、説明が不十分と思われる部分もあり疑問を感じる点は多い。同じ惨事を防ぐためにも事実をしっかりと伝えていくべきだ・・・
・・・事故の記憶を風化させないため、資料館の意義は否定しない。だが、違和感を覚える点も少なくない。
入り口付近の「ごあいさつパネル」には、「事前の備えによって、防ぐべき事故を防ぐことができませんでした」と東電の反省の弁があった。何をどう防ぐべきだったのか・・・
・・・東電の子会社は2008年、「15・7メートルの津波が襲来する」と試算。東電幹部は事故を予見したが対策を怠った、と訴えられている。幹部は「試算は試行的なものに過ぎない」と主張しているが、こうした事故の核心部分を巡る議論が十分に説明されていない・・・
事故を起こした企業がすべてを説明できないなら、国が後世に伝えるべきだという主張もあります。津波被災地では、いくつか震災遺構が残されています。原発事故は、どうなるのでしょうか。