統計不正問題2、仕事の流儀

統計不正問題」の続きです。2つめは、失敗の原因です。
詳細は、調査によって明らかになっていくでしょうが、私は職場慣行の問題と関連させて考えています。
すなわち、「前例通りに仕事をする」「引継書で仕事をする」という職場慣習が、今回の問題の背景にあるのではないでしょうか。

日本の役所では(企業でも同じと思いますが)、異動した際に、新しい職に就いたときに、上司から「あなたのすることはこれだ」と指示を受けることが少ないです。前任者の資料と引継書を見て、また周りの同僚たちに聞きながら、仕事を覚え処理します。大部屋でみんなと一緒に仕事をしている場合は、これで効率的だったのです。

しかし、
・新しい事態に対応できない
・目標と執行管理が不十分になる
・管理職が責任を持たない
などの欠点があります。

今回の統計不正(法令に定められたとおりに実施せず手を抜いたこと)も、「前任者と同じように仕事をする」ことが、間違いが続いた理由の一つでしょう。上司が確認していたら、あるいは職員が入れ替わった際に仕事の内容を指示していたら、防げたはずです。

現場の事実を確認せずに書いているので、間違っていたらごめんなさい。