年末になったので、今年の回顧を始めましょう。
まず、第1回は、復興についてです。引き続き、内閣官房参与、福島復興再生総局事務局長として、大震災からの復興に関与しています。
被災地では、復興が着実に進んでいます。いくつかの町で、復興工事は完了しています。「復興の状況」
津波被災地では住宅再建が9割以上終わり、多くの人が仮設住宅から恒久的な住まいに移っています。とはいえ、8年は長かったと思います。発災直後の47万人(推計)から、5万4千人にまで減りました。「避難者数の推移」
あと2年3か月で、発災から10年になります。復興創生期間が終わり、一つの区切りとなります。復興庁も、10年の時限組織です。次に向けて、被災地域の復興状況を調べ、自治体に何が残っているかを聞き取りました。
地震・津波被災地域は、生活インフラの復旧はほぼ完了し、総仕上げの段階です。 被災者の見守りや心のケア、コミュニティの形成は、なお対応が必要です。
原子力災害被災地域は、中長期的対応が必要であり、今後も継続して取り組む必要があります。
東北復興新聞に、復興についての私の考えを簡潔にまとめました。ご覧ください。「復興庁は何をしたのか。元事務次官が語る国の”責任”」(2018年4月18日)
その2へ続く。