10月30日の朝日新聞オピニオン欄「多民社会、ニッポン」、鈴木康友・浜松市長の「ロボット扱いしない制度を」から。
・・・国は90年当時から、ずっとダブルスタンダードです。経済産業省は「労働力として必要」という。けれども法務省や文部科学省、厚生労働省は腰が引けています。外国人の支援に乗り出すと、事実上、移民を受け入れることになってしまうからです。本音と建前が相反したままではよくありません。国に欠けているのは、外国人を受け入れる覚悟ですね。
労働力と考えてすませようとするからダメなんです。入ってくるのはロボットではありません。血の通った人間の集団です。どうやって社会に統合するかということを考えなければなりません。
今回、外国人労働者の受け入れを本格的に進めることにした国の方針は一歩前進だと思います。ただ滞在を原則5年にし、家族帯同も認めないといった規定はどうでしょうか。それは人をロボット扱いしていることになります。
「入国管理庁」を設置し、入国審査をしっかりするという方針にも賛成です。ただ残念ながら、社会統合に取り組む部署ではなさそうです。日本に入れたら現場まかせで、問題が起きたら犯罪者として捕まえるくらいのことしか考えていないように見えます・・・
10月28日の朝日新聞には、遠藤乾・北海道大学教授の「外国人政策 国が地方に丸投げ」も載っていました。