会社の飲み会

9月23日の朝日新聞オピニオン欄「会社の飲み会」が興味深いです。「酒の力は潤滑油か迷惑か」を問うています。
・・・「飲みニケーション」という言葉があります。職場の上司や同僚らと仕事帰りに「ちょっと一杯」。お酒を酌み交わして本音で語り合うことは、仕事を円滑に進めるために必要だという考え方もあれば、働き方改革が叫ばれている時代にそぐわないという意見もあります。みなさんは、どうでしょうか。職場の飲み会、好きですか?・・・

●「若い男性だからセクハラまがいな発言を投げかけても大丈夫だろうとなめられたのか、さんざんなことを言われて愛想笑いでなんとか拳をこらえた3時間という飲み会が思い出に残っています。若い世代には偉そうにコミュニケーション能力なんて語りながら、中高年社員たち自身は酒に逃げないとコミュニケーションが取れない『飲みニケーション』。情けないです」(IT、ベンチャー 京都府・20代男性)
●「子供ができる前は当たり前に参加していたが、現在は夜に子供たちだけで留守番させるわけにいかずまったく参加しなくなった。連れてきてよいと言ってもらうこともあるが、そのような場所に子供を置くことに違和感を感じる、たぶん子供が独立するまで夜の参加はありえないし、それで不都合があるとしてもしょうがない。ただ、主人は同じ子供をもちながら新年、忘年会、全て当たり前、仕事のためというわけでもなく、その中で子供の話もしているようで、会社の飲み会って何なのだろうと非常にモヤモヤする」(サービス業 兵庫県・40代女性)

●「若い時、人と付き合う基本を教えてもらったように感じます。逆に絡まれて嫌なこともありましたが、しらふで絡まれることを思えば、そこに『赦(ゆる)し』が介在するのが飲み会なのだなと思います。アルコールに寛容な日本社会らしいといえばそうなのですが、人前で意見を述べることに躊躇(ちゅうちょ)してしまうことが多いこの島国ならではのコミュニケーション手段なのだと今でも思います。今、管理職となった身として、なるべく積極的に部下を誘い、個人的に、また団体で飲むことが多いですが、自分がされて嫌だった一方的な押し付けを避け、なるべく彼らに自由に話す場を創出するよう努めています」(官公庁、諸団体 大阪府・40代男性)
●「まったく違う部署の先輩方にも飲み会の際に声をかけてもらえるようになり、社内の交友関係が広がった。業務中やオフィスでも声をかけてもらえることで仕事がスムーズに進むこともある。また、社内の裏事情や入社前の会社の話などを知ることで世渡り上手になる。嫌だった経験は、飲み会で相談したプライベートな内容を社内に広められたこと」(医療・福祉関係 京都府・20代女性)

会社の飲み会は、会社が男社会だった、昭和の遺物でしょうね。子育ての共働きだと、そんなにしょっちゅう、飲み会に付き合うことはできません。漫画サザエさんで「今晩、一杯どう?」とマスオさんと穴子さんが出かけますが、これもサザエさんが家を守っているからできるのです。
家庭を顧みずに会社に奉仕した男たちの世界です。もっとも、飲み会の時間は働いてはいないので、会社に奉仕したのか、自分たちの娯楽に励んでいたのか、怪しいですね。「コミュニケーションだ」とか「部下の指導だ」という言い訳をつけて。
私は、この点では猛省が必要です。この項続く

岩手県被災地視察2

岩手県被災地視察」の続きです。
まちの復旧を考える時、住宅や道路などインフラの復旧を想像しますよね。まずは、住むところと施設が必要です。ところが、町が復旧するには、そのような建物や施設だけではなく、生活に関する各種のサービスと働く場が重要なのです。
お店がないと、暮らしていけません。働く場がないと、生活できません。災害で町を離れた人が、新しく作られた町に戻ってくるかどうか。そして、その地域ににぎわいが戻るかどうかは、このサービスと働く場にかかっています。

町の中心部を流されたところと、福島の原発事故で避難した町で、このことを痛感しています。商業サービスも公的サービスも、利用者がいないと、成り立たないのです。しかし、各種のサービスが再開されないと、住民は戻ってきません。需要と供給は、ニワトリと卵の関係です。
他方で、商店や工場を再開しようとしても、働く人がいないと、運営できないのです。すると、徐々に住民が戻り、徐々に商店が再開するという「時間」が必要なのです。

そして、その地域に今後どの程度の人口が定着するか。それは、働く場にかかっています。
三陸沿岸の町は、水産業が主たる産業です。飲食店もガソリンスタンドも運送業も、水産業があってなり立ちます。他方で、水産業もそれらの支えがあって成り立ちます。昨年は、サンマが記録的な不漁でした。今年は、今のところ元に戻りつつあるようです。
また、いくつかの地域では、水産業を含め全体の経済活動が(復興の建設需要を除いても)大震災前の水準まで戻っています。これは、明るい話です。この項続く

なお、9月30日の朝日新聞が、「東北の仮設商店街、迫る退去期限」を大きく解説していました。

台風対策、交通機関とお店

非常に強い台風24号が、日本に近づき、縦断しそうです。西日本から順次、鉄道が運転を取りやめています。
今日30日午後に、新宿に出かけました。JR東は、20時から在来線の運行を止めると予告しています。紀伊國屋では、18時で閉店すると館内放送をしていました。他のお店も、「18時で閉店します」と予告していました。
そうですよね、店を閉めて、交通機関が動いているうちに、職員が帰宅しなければなりません。

突然、鉄道が止まると、利用者は大変です。大震災の時に、帰宅難民が大量に発生しました。台風の接近は予報できるので、事前にこのような対応を取るのは、賢明です。
また、NHKニュースでは、英語ニュースを紹介しています。そうですよね、駅などでのお知らせも、日本語です。外国からの人には、わかりませんわね。

ふたばワールド2018

今日は、「ふたばワールド2018 浪江」に行ってきました。
この催しは、平成25年から、双葉郡内の町村持ち回りで、開催しています。帰還が可能になった町で、住民が集まり、また復興が進む姿を見てもらうためです。

浪江駅前の体育館と広場には、たくさんの人が詰めかけてくださいました。出店している屋台には、人の列が。浪江焼きそばは、もちろん。
楢葉町の出店では、鮭を使った汁料理が振る舞われていました。今年、木戸川で獲れた鮭10匹のうち、6匹を使ったとのこと。シーズンはこれからですから、たくさん遡上してくるとうれしいですね。おいしかったです。NHKニュース

浪江町は平成29年3月末で、町の中心部が、避難指示を解除されました。人口1万7千人あまりのうち、帰還した人は約800人です。着実に増えてはいますが。このような催しを見て、帰還する人が増えるとうれしいです。
原発事故による全町避難から指揮を執ってこられた馬場町長が、この夏にお亡くなりになりました。今日の模様をご覧になったら、さぞかし喜ばれただろうなあと、心の中で思いながら、会場を回りました。

時事ドットコム「明るい仕事講座」3

時事ドットコムの連載「明るい仕事講座」は、第5回「中身の悩みと進め方の悩み」が掲載されました。

職員の悩みは、多くの場合、仕事の中身より、上司との人間関係です。その次が、難しい仕事をどのように進めてよいかが、わからないことです。まあ、上司との関係に悩むのも、進め方がわからないからなのですが。
進め方で悩むには、2つのものがあります。一つは、これまでにないような難しい課題の場合です。もう一つは、先行きがわからない不安です。
つらいのは、後者です。どんなに難しい課題でも、先行きがわかっておれば、そんなに悩みません。

登山に例えましょう。低い山(課題)より、高い山の方が、登るのは難しいです。でも、高い山でも、登山道が整備されていて、地図も持っていたら、地図のない低い山を登るより安心して登ることができます。そして登ったことのある先輩がいると、もっと安心できます。