塚田富治著『政治家の誕生』

塚田富治著『政治家の誕生 近代イギリスをつくった人々』(1994年、講談社現代新書)が勉強になりました。
政治家(statesman,politician)という言葉が、16世紀イングランドで使われ始めます。政治家が政治の舞台に登場したのです。暴力でなく言葉で統治する時代が始まったのです。国王の部下として、統治を行う。そこには、議会の同意を取り付けなければならないという、イングランド特有の制約条件がありました。
本書では、トマス・モア、トマス・クロムウェル、ウィリアム・セシルなどを取り上げています。
この時代は王政ですが、政治とは何か、政治家の役割・技能は何かを考えさせる良い本です。

塚田富治著『近代イギリス政治家列伝ーかれらは我らの同時代人』を読んで、この本も読もうと思いました(2017年12月24日の記事)。『政治家の誕生』の方が、先の時代だったのですね。
それにしても、このような古本が直ちに手に入るアマゾンは、便利です。