新著『明るい公務員講座』に、何人かの人から感想をいただきました。いくつかを紹介します。一部改変してあります。
・2冊買って、1冊は自分用に、もう1冊は職場で回覧しています。
・元いた職場の後輩にも「勉強になるから」と、1冊渡しました。
・読み始めたら、止まらなくなりました。
・大事なことが書いてある個所を折ったら、何十個所も出てきて、本の片方だけ分厚くなりました。
・フルート吹いているメモ用紙、おしゃれですね。
・早速、書類を半封筒で整理することにしました。クリアファイルを使っていたのですが、取り出すのが素早くできなかったのです。半封筒ならすぐに出せますね。
・公務員は天職。私にとって、××(この方の職業)は天職です。
・面白くてためになるので、事務所で5冊買いました。
公務員でない方も、読んでくださっているのですね。拙著の最後に「公務員は天職だ」と公務員へのエールを書いたのですが。公務員でない方は、そこを「自分の仕事は天職だ」と読み替えてくださっています。
年別アーカイブ:2017年
ワーク・フォー・東北、2
2月24日に書いた「ワーク・フォー・東北の話」、25日の河北新報が取り上げてくれました。「民間の知恵被災地に 自治体派遣社員ら研修」。
一昨日も書いたのですが、このように派遣された職員たちの研修とともに、受け入れた側の自治体でも、その成果と今後どのように活かすかを評価する反省会をしてほしいものです。
手厚い支援や賠償が自立を妨げる面も
2月25日の朝日新聞別刷りbe「フロントランナー」は、福島県浪江町の、川村博さんです。原発事故で避難指示が出た区域ですが、立ち入りが可能になった土地で花作りをしておられます。
・・・今春、避難指示が解除される予定だ。楽観はしない。「元通りにはならない。町外の人が、浪江に住みたいと思える魅力をつくらないと」。冷静に見る背景には「住民が変わってしまった」と思う、つらい経験があった・・・
・・・育てた野菜から放射能が検出され、憔悴していた2013年。浪江町の数人から、忠告された。
「勝手に戻って農業なんかするな」
当時、町を挙げて、東京電力が払う慰謝料(1人月10万円の賠償金)を増やせと、集団申し立てをしていた。避難指示がいつ解除されるか全く見通しがないのに、復興が進んでいるように東電から見られると、賠償が減らされる、という心配だ。
「復興は遠いなあ」。肩を落とす。その前にも悲しい経験がある。
原発事故から10か月後、福祉の経験を生かし、福島市などにある浪江町民向けの仮設住宅で、避難者を支援するサポートセンターの運営を始めたときだ。
ふるさとでの畑仕事を懐かしんでいた避難者のため、仮設周辺の畑を借りた。1年目は数十人が農作業に参加した。それが2年目になるとパッタリ。「都会の生活に慣れ、昔の暮らしに戻れなくなっていた」
仮設住宅には、全国から多数の支援団体が訪れる。避難者は物資などには困らなくなる。一件良さそうだが、手厚い支援や原発賠償の制度には、自立するきっかけや、ふるさとに戻る意欲をそぐ面もある・・・
原文をお読みください。
社員満足は誇りから
2月20日の朝日新聞オピニオン欄「くらし、良くなりましたか? 中小企業の経営者に聞く」、住宅メーカー社長の山崎清二さんの発言から。
・・・注文住宅を建てています。売上高は3年間で約3割増え、従業員の基本給は3年連続で上げました。金融緩和で、いまは低金利だからと住宅購入に踏みきる人が増えた面もありました。社員のくらしは、少しは良くなっていると感じています。
でも、金銭的な面だけで判断しているのではありません。くらしが良くなるとは、社会に自分の居場所があり安心できることだと考えます。大切なのは、働く誇り。お客さまに自信を持って自社のサービスをお薦めでき、褒めていただけて、働く背中を自分の子に堂々と見せられる。そんな環境づくりを進めています。
たとえば一般の住宅メーカーと違い、我が社は大型連休は休みます。火曜日は午後6時、他の日も午後8時には退社。土日でも交代で休みます。社員がお客さまと同じ目線で生活していないと、本当に満足していただける家はつくれないからです・・・
ワーク・フォー・東北
今日2月24日は、仙台まで、「ワーク・フォー・東北」の研修会講師に行ってきました。長くこのホームページをお読みの方は覚えておられると思います。復興庁が日本財団の助けを借りて始めた、民間の方を被災地に送る仕組みです。それも、職員不足を補うのではなく、意欲と技能を持った人を長期間送ります。166人もの人を送りました。地域づくり、産業振興などで活躍しています。「実績」。
被災地の復興は、お金だけは実現できないことがたくさんあります。被災地は、人もノウハウも不足しているのです。人を送ることを本格的に行ったのも、東日本大震災からです。「様々な手法」を使いました。人を求めている地域と、行きたい人とを結びつけること(マッチング)は、なかなか難しいです。また、送り込んだだけでは、その職員は孤立し、うまく行きません。そのための事前研修、途中での研修、随時の相談も必要です。それを、日本財団がやってくださいました。受け入れ自治体の評価が高く、引き続き仕事をしている職員もいます。
2月11日の朝日新聞社説「復興庁「御用聞き」から前へ」でも、次のように紹介してもらっています。
・・・復興庁の特徴は、震災前は国の役割とはされてこなかった仕事に力を入れていることだ。仮設住宅に住む人の交流促進や、復興にかかわりたい民間人材を被災自治体や団体に紹介するといった事業だ。行政が不慣れな分野だけに、ノウハウを持つNPOや企業と積極的に連携してきた・・・NPOや企業といった民間と二人三脚で、「公」の仕事を担う。こうしたやり方をさらに広げ、新しい行政のモデルを目指してほしい・・・
今日はその最後の研修会で、この仕組みの意義を評価するとともに、苦労をかけた皆さんにお礼を言いました。
被災地で不足する職員、専門技能を持った職員を送ったのですが、民間人が組織内に入り込むことで、市町村役場にとって良い刺激になりました。彼らの仕事の進め方、民間での広い人脈、外に積極的に出かけていく行動力。これらは、しばしば役場職員に欠けている点です。こんな経験は、市町村役場ではめったにありません。
さて、次の課題があります。
・受け入れた自治体が、これら応援に入った民間人や他の自治体職員が引き上げた後、彼らの「刺激」を生かすことができるかどうかです。極端な場合、「よそ者が来てくれて、役に立ったなあ」と過去形で話されると、単なる助っ人でしかありません。外から来た職員、特に熱意と技能を持った民間人の良い点を見習って欲しいのです。
ワーク・フォー・東北はひとまず使命を果たしたので、被災地に限らず全国への仕組みに発展しています。「ワーク・フォー・にっぽん」
・全国に展開する仕組みはできていますが、うまく使うかどうかは、受け入れ自治体の関心と熱意です。