年別アーカイブ:2017年

慶應義塾大学、地方自治論Ⅱ第8回目

2017年11月17日   岡本全勝

10日金曜日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第8回目でした。
先週の地方財政計画の解説に続き、今日は地方交付税の解説をしました。この分野は、かつて私の専門分野でした。説明に力が入ります。
詳しく話すと複雑になるので、なるべく簡単に話したつもりですが。

学生のアンケートをみると、地方交付税の算定方法は、理解してもらえたようです。地財計画の歳入歳出を1700団体に輪切りにしたのが、基準財政需要額と基準財政収入額であること。多くの自治体が交付税の交付を受けていることや、不交付団体がどのような税源で税収が多いかなども。
基準財政収入額の算定の際に、税収の全額ではなく75%を算入することについて。「難しかった」という人は、例えば神野・小西『日本の地方財政』p104以下を読んでください。

学生諸君
来週24日は、学園祭でお休みです。次回(12月1日)授業は、この積み残しをお話しした後、地方債の話に入ります。準教科書は、地方債の部分を読んできてください。

国立公文書館展示

2017年11月16日   岡本全勝

国立公文書館では、18日から秋の企画展示「江戸の花だより」を開催します。
「えっ、これが公文書」と思われる方もおられるでしょう。
重要文化財「庶物類纂図翼」をはじめ江戸幕府、明治初年の内務省、農商務省などが収集した植物図譜の佳品が並び、日本本草学の流れを追うことができる展示となっているそうです。
「題名とリンク先の展示案内から想像されるよりは、ずっと面白い展示になっている」と関係者は言っています。
無料です。ご関心ある方は、ご覧ください。皇居の北、竹橋駅から近くです。

有田哲文記者「天声人語」

2017年11月15日   岡本全勝

朝日新聞のネット版に、有田哲文記者が、担当しておられる「天声人語」について書いておられます。「天声人語」は朝日新聞の顔とも言える、朝刊1面のコラムです。私も学生の頃、勉強材料にしました。

・・・ただ、書き溜めることはないです。「こういうテーマをいつかやりたいな」と思って、それに向けて勉強することはありますが、書き上げることは直前の瞬発力にかけています・・・
・・・書くときには、「書きたいこと」「書くべきこと」「書けること」この3つを闘わせます。書きたいと思っても、それを支える材料を持っているか、納得させられることなのかが重要。本で読んだことがあるか、取材したことがあるか、自分は考えたことがあるか、書けるけど面白いか、など考えます・・・

書きためずに毎日の勝負だとは、すごいです。
603文字の勝負です。難しいですよね、この文字数に収めるのは。文章って、短くする方が難しいです。だらだらとなら、書きやすいですが。職場の文書だって、1枚に入れる方が、3枚書くより難しいでしょ。
この字数の中で、起承転結や序破急をつけ、言いたいことを入れる。それも格調高くです。6段落が決まりとは、知りませんでした。

2人の記者で担当しておられるとか。100年の決まりを変更して、執筆者を明らかにして欲しいですね。
お二人のうち、どちらかが書いておられるのですから。隠す必要もないと思います。(有)とか、(哲)と一文字入れてくだされば。

明るい公務員講座・中級編41

2017年11月15日   岡本全勝

『地方行政』連載「明るい公務員講座・中級編」の第41回「発想の改革(4)課長が変える」が発行されました。
前回は、「課長が決める」をお教えしました。部下任せにしていては、難しい仕事は進みません。課長が決めれば、進むのです。これが、仕事の流儀の改革です。

さらに、課内の業務の減量をしましょう。職員数が増えない時代に、残業時間を減らすには、効率よくやるか、仕事量を減らすしかありません。
働き方改革は、チャンスです。これまでだったら、「このような作業はやめたいけど、なかなかそうもいかなくて・・」と思っていたことも、この際、「働き方改革」を錦の御旗に変えてしまいましょう。心配なときは、上司と相談して、上司を巻き込みましょう。

もう一つ、もしあなたの職場に「成績不良職員」がいたら、きちんとした指導と評価しましょう。そして、改善が見られないようだったら、人事課と相談して、しかるべき措置をとってもらいましょう。働かない職員を放置して、ほかの職員にそのしわ寄せをしては、ほかの職員がぐれてしまいます。

職場の仕事、そのやり方と仕事量を変えることができるのは、課長です。職員は意見は言えますが、決定権は持っていません。部長は、現場の実態を詳しくは知りません。課長だけが、判断できるのです。
今回の内容は、次の通り。
作業の簡素化、定例業務もアカがたまる、事務の削減、働き方改革はチャンス、繁忙期の対策、残業時間の管理、成績不良職員の評価と指導、あなたが変える。

さて、この連載も、次回(11月20日号)が最終回です。

連載を振り返って5

2017年11月14日   岡本全勝

必要な知識の見取り図

この連載は「職場の作法の教科書」を目指しました。教科書には、基礎知識を教えるという機能とともに、知識の全体像を示すという機能があります。

「これだけのことを知っていれば、大丈夫」という知識の一覧です。本屋に並んでいるビジネス書に、私が満足できなかった理由の二点目が、これです。
それぞれの本は役に立つのですが、どれとどれを読んだら良いのかが、わかりません。知りたいことがはっきりしていたら、お目当ての本を探して読めば良いのです。しかし、何を勉強したらよいかがわからない初心者には、基本が書かれた教科書が必要なのです。
教科書の意義は、「これだけ読んでおけば、たいがいのことは大丈夫」と自信が持てることです。

また、それらの本は、仕事に役立つヒントが書いてあるのですが、羅列であって、体系立っていないのです。よって、読んだときはなるほどと思いますが、頭の中に整理できません。
体系的に整理されているとは、「知識の地図」「見取り図」と例えればよいでしょう。どこに何があるか、今どこにいるのかを、理解できるのです。

大きなデパートに行ったときを想像してください。
初めて行くデパートなら、お目当てのものはどこに売っているのか、入り口の案内所で聞くか、売り場案内の地図を見るでしょう。
また、あなたがデパートの店長になるには、あるいは店員になったなら、店内のどこで何を売っているかを一通り知っておかねばなりません。商品の詳しい内容は、知っている必要はありません。それは、売り場の店員に聞けばよいのです。あなたが配属された売り場で、勉強すれば良いのです。