視野の時間的広さ・ゾウの時間 ネズミの時間

視野の広さを表す表現に、「鷹の目と蟻の目」という表現を使います。「鳥の目と虫の目」とも。
蟻は、目の前のものを見ます。細かいところは見えるのですが、自分がどのような位置にいるか、周囲が見えません。それに対し、鷹は高いところから見るので、広い範囲を見ることができます。人間も経験を積むと、高い位置から、幅広く物事を見ることができるようになります。

ところで、もう一つ視野の広さがあります。それは、時間的な広さ(長さ)です。
いま目の前のことしか考えないか、あるいは長い時間で物事を考えるかの違いです。それは、過去にさかのぼることと、未来を見ることです。
ところで、これを例えるよい表現が浮かびません。長生きする鶴や亀に対し、短い一生のカゲロウや虫が一つのたとえですが、よい表現になりません。
碩学に相談したら、「ゾウの時間 ネズミの時間」が良いのではとの教え。ベストセラーの本川達雄著『ゾウの時間 ネズミの時間』(1992年、中公新書)から拝借したものです。
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