慶應義塾大学、公共政策論第13回目

今日は、慶応大学法学部、公共政策論第13回の授業でした。公共政策の「元締め」である政府の役割について、機能別に分類してお話ししました。政府の役割を分類したものって、ないのですよね。かつてつくった表を配り、説明しました。

その際に、政治(学)、行政(学)、社会(学)と、公共政策論がどのような関係にあるのかを説明しました。「岡本先生の公共政策論の位置づけが分かりました」という学生の反応がありました。この授業では、関心を持ってもらうために、具体的各論から入ったので、私の公共政策論の全体像がわかりにくかったかもしれません。もっとも、抽象論や理論を話しても、面白くないでしょう。

さらに、政府の役割の具体例として、麻生政権での政策体系をお話ししました。
麻生総理の政策、目指したものは、一言でいうと「安心と活力」でした(官邸、麻生内閣のページ)。社会では高齢化、財政は赤字財政、そしてリーマン・ショックによる世界同時不況。これらに立ち向かう際の、大きな方向性が、安心と活力だったのです。それを、国民にわかりやすく示すこと。これは重要だと思います。
残念ながら「マニフェスト」は、民主党政権の失敗(実現困難なことを並べたこと)で、国民の口に上らなくなりました。しかし、政治家(政党)にとって、どのような政策を実現するかを国民に示すことは重要です。それも、羅列でなく、一貫性があり分かりやすくなければなりません。