2月13日の日経新聞夕刊「常識ナビ」は「異動の辞令」でした。新しい職場への異動の辞令を受けたら何をしたら良いかを、教えてくれます。この欄は、若手職員には勉強になりますね。いろいろ心構えが書かれています。その中から一つを紹介します。
・・・別のコンサルタント会社、Fフロンティアの深瀬勝範社長は長く人事関係の仕事をしてきた。異動で後任に仕事を引き継ぐ際は「自分のしている仕事内容を紙に書いて残すこと」と語る。A4版の紙1枚に箇条書きでよいから仕事の項目、回っている顧客のリストなどを記して手元に置き、上司にも渡す。特に大事なのはトラブルや問題を抱えている案件を隠さずに明示することだという・・・
続きは、原文をお読みください。
引き継ぎ書の重要性は、「明るい公務員講座」初級編第15回「変えてみよう」で、「引き継ぎ書の重要性」「引き継ぎ方で組織を向上させる」をお教えしました。
月別アーカイブ: 2017年2月
中国、官僚の不作為
2月15日の朝日新聞「核心の中国」は、「反腐敗に軟らかな抵抗、違反扱い警戒「何もしない」江蘇省泰州の官僚」でした。
工場の建物が完成したのに、周囲の道路が手つかずだった。市の幹部が、仕事を進めなかったとのこと。
・・・こうした「不作為」が、静かに広がっている。
かつては企業を誘致さえできれば、手段はなんでもありだった。だが、今は違う。2015年5月、共産党機関紙・人民日報は地方官僚たちの本音をこう伝えた。
「(習近平指導部の)反腐敗が厳しく、無理をすれば規則違反に問われる。何もしなければ、違反に問われることはない」
習国家主席も、手を焼いている。「不作為の問題を重視し、解決しなければならない」。昨年1月に地方の幹部を集めた党の会議でも、強調してみせた。だが、自らが旗を振る反腐敗が国中に行き渡るにつれて、皮肉にも手足が動かなくなり始めているのだ。
昨夏、一つの言葉が中国のネット上で瞬く間に広がった。「軟らかな抵抗」。中国人民大学の金燦栄教授が広東省広州での講演で語った言葉だ。金教授の専門は国際関係だが、国内政治の現状をこう論じた。
「15年ごろから、習主席は全国で軟らかな抵抗に遭っている」。地方のエリートや政府幹部の不作為は普遍的な現象だという。「彼らは守れと言われた規定は非常にまじめに守る。上に反対はしない。だが、誰も仕事をしないから、あらゆる政策は無意味になる」・・・
原発事故後始末費用
2月15日の朝日新聞オピニオン欄「21.5兆円、私も払う?」として、次のように問うています。
・・・6年前の東京電力福島第一原発の事故で、避難住民への賠償や廃炉に必要な費用は、広く電気を使う人たちが負うしくみがつくられてきた。「想定外」の事故の費用は、いま、総額で21兆5千億円。だれが負担するべきなのか。この先も原発を使い続けるのか・・・
NPO法人国際環境経済研究所理事・竹内純子さんの発言「つぶせば東電が楽になるだけ」から。
・・・東京電力という一企業の失敗を、なぜ国民が負担するのかという指摘は、感情的にはわかります。でも、一日も早く福島復興への責任を果たすという目的を考えれば、当面は昨年末に国が決めたこのしくみ以外に、解はないと思います。簡単に言えば、国が東電に資金を出して時間的猶予を与えるという制度で、昨年末に決まったものは、これまでの大枠と同じです。私は一定の評価をしています・・・
・・・「東電をつぶすべきだった」という声がありますが、事故当時の東電の純資産は2兆5千億円ですから、必要額に届かないのは明らかでした。泣くのは賠償を得られない被害者です。東電をつぶすことは、東電を楽にしてあげることと同義です。たとえば会社更生法などの事業継続を前提とした破綻(はたん)処理では、賠償を含む東電の債務を一定程度で区切ることになります。これでは東電が責任を果たすことにはならないので、いまの枠組みがつくられたのです・・・
反論も載っています。原文をお読みください。
気をつけよう、酔ったときの大声
今日の異業種交流会の帰りです。夜8時過ぎの地下鉄は、ほぼ満員です。
席に座ったおじさんが、前に立っている女性部下に説教をします。おじさんの年は、私と同年配か少し年上と見受けました。大声で、会社の職員の悪口、さらに会社の方針に対する不満を述べます。そして、女性に「だろ。おまえもそう思うだろう」と同意を求めます。女性は、適当に「そうですね」と相づちを打ちます。10分以上続きました。
酔っておられるのでしょうね。女性が途中の駅で、「ではお先に」と降りたところで、この説教は終わりました。
私もかつては、こんなのだったのでしょうね。反省します。
地域の課題を解決する企業
河北新報が連載「トモノミクス」を続けています。趣旨は「企業の社会的責任(CSR)。21世紀、世界の企業に浸透し始めた概念だ。東日本大震災後、東北の被災地には無数の企業が足を踏み入れ、試行錯誤を重ねた。艱難の地へ、生活の糧を、癒やしを、希望を。企業を突き動かした衝動は何だったのだろう」です。
2月14日は1面で「ヤマト運輸、客貨混載で課題解く」を取り上げていました。
・・・宮崎県西部の西米良村。昼すぎ、蛇行する川沿いの街道を宮崎交通の路線バスが走ってきた。役場近くの停留所で待つのはクロネコマークのトラック。荷物のリレーが始まった。ヤマト運輸のドライバーが、村内で集めた荷物を手早くバスに積み込む。作業が終わると、バスは隣の西都市に向けて出発した・・・
・・・「客貨混載」の共同事業は2015年10月に始まった。宮崎交通はヤマトから安定収入を得られる。ヤマトは物流効率が向上し、取扱量が増えた。同社宮崎主管支店安全推進課長の下久史(しもひさふみ)さん(45)は「ドライバーが現地にいる時間が増え、お客の利便性が上がった」と手応えをつかむ。
「三方よし」の精神が地域の生活と経済を回す。その原点は岩手県にあった。
15年6月、ヤマト運輸は岩手県北バス(盛岡市)と提携し、盛岡市と宮古市重茂地区を結ぶ全国初の客貨混載バスの運行を始めた。発案者は震災直後、同県内の救援物資輸送を担った松本まゆみさん(現ヤマト・スタッフ・サプライ)・・・
被災地で暮らしを支える、にぎわいを取り戻すために、企業が様々な試みをしてくれました。この「ひとものバス」もその一つです。バスも宅配便も、地域にはなくてはならない生活インフラです。しかし、乗客や荷物が少ないと、経営は成り立ちません。さらに運送業は、近年は運転手不足に悩んでいます。それらを解決する方法です。ありがとうございます。詳しくは原文をお読みください。
被災地での挑戦が、全国に広がると良いですね。