今日は宮古市

今日11月14日は、早起きして新幹線で八戸市へ。そこから岩手県北部沿岸市町村を南下して、宮古市まで視察しました。旧知の町村長たちが、待っていてくださって、復興の現状をお話しくださいました。久しぶりの視察です。高台移転や公営住宅がほぼ完成していました。沿岸を南北に貫く自動車道も、順次開通しています。町村長に聞くと、次の大きな課題は、やはり産業再生です。魚の漁獲量が年々減っていること、従業員が集まらないことなどが、大きな課題です。

岩泉町は、8月の豪雨で、大きな被害を受けました。町長に聞くと、大震災での被害額より一桁大きい被害だそうです。リアス鉄道の小本の駅前に作っていた防災庁舎が、今回の豪雨被害の際に、避難施設として大きな活躍をしました。今も、被災者が避難生活を送っておられます。このような形で活用されるとは、思ってもいませんでしたが、お役に立ててよかったです。

で、今日は宮古市のホテルから、このホームページを加筆しています。どうやら、うまくできそうです。スーパームーンも、見ることができました。太平洋に上がった、大きなオレンジ色に近い色のお月さんでした。

携帯パソコン3代目

携帯パソコンを買い換えました。福島に持って行っている携帯パソコンが、古くなって動作が鈍いので。総理秘書官になる際、2008年秋に買い換えたものです。その際には活躍したのですが、その後あまり使う機会がなかったのです。福島勤務で再び使うようになったのですが、さすがに8年も経つとね。

今回もVAIOにしました。画面は13インチにしました。薄くなっています。性能も向上しているとのこと。これまた、松島社長にセットアップ作業をお願いしました。で、今回はいろいろと一人で悩むことなく、あっという間に終了。インターネットは、自宅パソコンにたくさん設定してある「お気に入り」も移してもらいました。ホームページ「岡本全勝のページ」を加筆する仕組みも、整えてもらいました。早速、出張で使ってみましょう。

 

近代世界システムの危機、ウォーラーステイン教授

11月11日の朝日新聞オピニオン欄は、世界システム論で有名なイマニュエル・ウォーラーステイン氏の「トランプ大統領と世界 覇権衰えた米国、衝撃は国内どまり。構造的危機の時代」でした。

アメリカ大統領選挙結果について
・・・個人的には、結果を聞いて驚き、失望しました。一方で、分析的な視点に立つと、この選挙の影響については一言で表現できます。米国内には大きなインパクトがありますが、世界にはほとんどないでしょう・・・
・・・しかし、世界に目を向けると、トランプ大統領の誕生は決して大きな意味を持ちません。米国のヘゲモニー(覇権)の衰退自体は50年前から進んできた現象ですから、決して新しい出来事ではない。米国が思いのままに世界を動かせたのは、1945年からせいぜい1970年ぐらいまでの間に過ぎず、その頃のような力を簡単に取り戻すことはできません・・・

「グローバル化の影響が出ているのではないですか」との問に。
・・・私はグローバリゼーションという言葉に懐疑的です。物と人と資本がより簡単に行き来するために障壁をなくす、という状態を指しているのであれば、それは500年前から続いてきたことです。流れによって利益を得る時は皆が開放的になりますが、下向きになると保護主義的になるという循環が繰り返されてきました。最近は、この上向きのサイクルのことをグローバリゼーションと呼んでいますが、すでにスローガンとしての価値はなくなりつつある・・・現在の近代世界システムは構造的な危機にあります。はっきりしていることは、現行のシステムを今後も長期にわたって続けることはできず、全く新しいシステムに向かう分岐点に私たちはいる、ということです・・・

・・・新しいシステムがどんなものになるか、私たちは知るすべを持ちません。国家と国家間関係からなる現在のような姿になるかどうかすら、分からない。現在の近代世界システムが生まれる以前には、そんなものは存在していなかったのですから。
その当時もやはり、15世紀半ばから17世紀半ばまで、約200年間にわたるシステムの構造的危機の時代がありました。結局、資本主義経済からなる現在の世界システムが作り出されましたが、当時の人がテーブルを囲んで話し合ったとして、1900年代の世界を予測することができたでしょうか。それと同じで、西暦2150年の世界を現在、予想することはできません。搾取がはびこる階層社会的な負の資本主義にもなり得るし、過去に存在しなかったような平等で民主主義的な世界システムができる可能性もある・・・原文をお読みください。

福島県若手経済人に講演

今日11月12日土曜日は、福島県白河市に、講演に行ってきました。白川商工会議所青年部が主催する会議で、白河市だけでなく福島県内の商工会議所青年部の集まりです。合計90人ほどの若き経営者が、話を聞いてくれました。

復興の全体像と福島での産業再生への取り組みとともに、彼ら彼女ら経済人への期待をお話ししました。被災地では、町のにぎわいを取り戻すために、インフラ復旧だけでなく、産業再生が重要です。施設や設備は国の補助金で復旧できるのですが、事業が続くかどうかは、後継者がいるかどうかが大きな要素です。今日は、現在とこれからの福島の経済界を背負ってくれる人たちに、期待を込めてお話ししました。