被災地視察、宮城県北

6日夜は仙台のホテルに泊まって、7日8日と、宮城県北部沿岸市町に、復興状況の視察に行ってきました。復興庁事務次官を退任した際(6月)に、復興状況を見届け、また市町村長さんたちにきちんとご挨拶したかったのですが、福島の仕事が忙しく、今頃になりました。
この地域の視察は、ほぼ1年ぶりです。あの大被害を思い出すことが、難しくなっています。町を造り替える大工事や住宅再建が、着実に進んでいます。もちろん、残る工事を完成させること、産業再生を軌道に乗せること、コミュニティ再建と仮設住宅の終了など、まだまだ課題はあります。しかし、あと2年で、住宅再建の工事は、ほぼ終わる見通しです。
水産加工業やハウス園芸に取り組む事業者にもお会いして、状況をお聞きしました。施設設備復旧までは国費で支援したのですが、販売が軌道に乗るかが課題なのです。
5年間一緒に苦労した(しばしばお叱りを受けた)首長さんたちとも、久しぶりにお会いしました。皆さん、自信に満ちた笑顔でした。5年半の時間が経つことの早いことを、一緒に振り返ってきました。「あの頃は、がれきがいつになったら片付くのだろうかと思った」「民地のがれきは将来も片付かないだろうなと思っていた」との思い出も。それらも、片付けたのですよね。いくつも前例のない対応をしたことや事業を作ったことに、感謝してもらいました。
「途中で逃げて(次官を辞めて)、ひどいじゃないですか」と、お叱りも受けました(苦笑)。いえいえ、公務員を辞めても体力の続く限りは、被災地を見守り続けますよ。(2016年11月8日)