続きです。第2章で、「アドバイス上手な上司が部下の心を折る」には、次のような話が載っています。
なぜあの部署では不調者が続出するのか、2人の部下を続けて不調にしたB部長、「それはあなたの仕事です」そのとき課長の心は折れた・・・
部下が困って相談したとき、上司が「それは、あなたが考えることでしょう」と答えます。案を考え直して上司に相談したとき、「それは駄目ですね。考え直してください」と突き返されます。「ではどうすれば良いのでしょうか」と聞くと、「それを考えるのがあなたの仕事です」との返答です。
このように、「できる上司」が部下を壊すのです。私が若い時に、挫折しそうになった経験(連載第2回)と似ていますね。私の連載には、その解決方法も書いてあります。
月別アーカイブ: 2016年7月
明るい公務員講座第28回
連載「明るい公務員講座」第28回、「職場の生き様(1)清く明るく美しく」が発行されました。今回から、第2章自分を磨こう、4「人生に貴賤はある―生き様」に入ります。これまで書いてきたのは、仕事術でした。しかし、術だけでは、良い仕事はできません。その基礎にあるのは、生き様です。さらに、仕事がうまく行くためには、家庭と自分の時間も充実している必要があります。今回の内容は次の通り、
人生は日々の積み重ね、志を高く持とう、清く明るく美しく、ペンキ塗りは楽しい?、好きこそものの上手なれ、お酒は職場の潤滑油、お酒の失敗、年齢とともに飲み方を身につけた。
早速、読者から反応が来ました。自治体幹部からです。「あのとおりですよね・・」と。ありがとうございます。この連載の「売り」は、抽象的な話、理想論ではなく、ある公務員が積み重ねた失敗談、経験談です。
紙面を切り抜いておられる方は、気づいておられると思います。連載のページが、100ページを超えました。もちろん、1ページ全面を占めていないページも多いので、実文字数ではもっと減ります。
心が折れる職場
見波利幸著「心が折れる職場」(2016年、日経プレミアムシリーズ)が、勉強になります。
あなたも、職場で鬱になった人や、症状が昂じてやめた人を見たことがあるでしょう。私も、残念ながら、そのような部下を、何人か見てきました。連載「明るい公務員講座」を書いている趣旨の一つも、そのような人を出さない、そのような職場にしたくないことです。
この本の著者は、その道の専門家です。個別ケースは匿名としつつ、生々しい実例が紹介されています。同じ職場でも、鬱になる人ならない人。次々と部下を不調に追い込む上司。切れ者なのに、部下が壊れてしまう上司。長時間勤務がうつ病と比例しないこと。中途半端な研修が、逆効果であることなど。通説と逆のことが、たくさん紹介されています。その点でも、勉強になります。
部下指導に悩んでいる中間管理職には、必読です。「明るい公務員講座」と共通することも書かれています。もっとも、「自分は大丈夫だ」と自信がある上司が、危ないのですが・・。
五百旗頭先生の新著
五百旗頭真先生が、「大災害の時代」(2016年、毎日新聞出版)を、出版されました。毎日新聞に4年間にわたって連載された文章を、まとめたものです。このホームページでも、新聞に載った際に紹介してきました。先生は、阪神・淡路大震災、東日本大震災、そして今度の熊本地震と、3つの大きな震災に、有識者の立場、審議会の会長として参画してこられました。
・・・それぞれの地震を起こしたメカニズムは何か、人々は予期し備えていたか、地震は複合災害化したか、犠牲の特徴は何か、被災者は何に苦しんだか、社会はどう対応したか、政治は何ができ何ができなかったか、そうした検証を通して、来たるべき大災害への備えについて提案しています・・・(先生の挨拶文から引用しました)
現場の状況と行政の対応について検証、現場と理論の両方を踏まえた提言、そして歴史的な分析。大変な力作です。お薦めです。
先生には、復興推進委員会委員長としてだけでなく、さまざまにご指導を賜りました。ありがとうございます。
被災地での観光復興
読売新聞7月10日の「震災5年再生の歩み」は「外国人客呼び込め」でした。ここ数年、外国人観光客が急増しています。しかし、東北地方、被災地は、元々外国人観光客が少なかった上に、震災の影響から立ち直っていません。そこで、政府が東北への観光客誘致に力を入れています。記事では、それらデータとともに、外国人に人気が出ている観光地を紹介しています。ありがとうございます。