今日7月31日は、福島市で、国と地方の協議会(原子力災害からの福島復興再生協議会)を開きました。国からは、復興の進捗状況を報告し、県や地元団体からは、問題点や要望をもらいました。復興はまだまだですが、地域ごとの課題や、テーマごとの課題が見えてきて、議論が具体的かつ建設的になってきました。課題が明らかになり、それを誰がどのように対応するのか、そして時期の見通しが立つと、関係者に納得してもらえます。
このような、大臣や知事、市町村長が定期的に会合を重ねることは、重要な意義があります。課題一つひとつで面会していたり、そのたびごとに会議を設営していると、けっこうな手間になります。このように、定例化しておくと、関係者がそれを頭に入れて作業をするので、効率的で合理的です。難しい課題、関係者が複雑な場合には、このような議論の場の設営も重要な「段取り」なのです。そして、この会議は国の責任を表すために、国が設営し福島で開催しています。
資料は、追って復興庁のホームページに載せます。
月別アーカイブ: 2016年7月
復興がつくった新しい行政
東日本大震災の被災者支援や復興に際して、これまでにない政策をつくり、またこれまでにない手法を生みました。
一言でいうと、「国土の復旧から暮らしの再建へ」です。そして、政策が広がったことで、それを実現する主体も、手法も広がりました。公共を支える3つの主体の協働です。
拙著『復興が日本を変える』に詳しく書きました。わかりやすく図表にしたので、ここに載せておきます。(2016年7月31日)
人に会うのが仕事
平日の夜は、福島、東京とも数週間先まで「売れて」しまい、休日を当てています(とほほ)。研究者、マスコミ、苦労をかけた元職員、引き合わせてめでたく結婚した夫婦・・・。
土日の方が、お互い日程を合わせやすく、ゆっくりと話すことができます。仕事から派生した付き合いですが、いろんな人と知り合いになったものです。平日の昼にしろ夜にしろ、そして休日にしろ、人と会うのが仕事ですね。とはいえ、土日のどちらか1日は、午前中を孫の遊び相手として期待されていて、これは疲れます。そして、両日とも昼から飲むと、減量にならず・・・。
他方、「副業」の方は、連載は初級編を脱稿したので、しばらくは、締めきりが追いかけてきません。しかし、続く中級編の骨格を、つくらなければなりません。いくつか講演も引き受けていて、その準備が必要です。さらに、違う次なるテーマも勉強を始めたので(乞うご期待)、この夏もそんなにゆっくりしてはいられません。
非常勤職員になったので、平日に時間がとれると考えていたのですが、甘かったです。仕事を助けてくれる職員と日程を管理してくれている職員に、毎日「なんやこの日程は。詰め込みすぎ」と笑いながら愚痴をこぼします。二人とも笑っていますが、顔には「全勝局長が、自分で入れた案件や面会ばかりですよ」と書いてあります。苦笑。
復興がつくった新しい行政
拙著「復興が日本を変える」で、復興の哲学や手法を変えたことを論じました。講演会などで使っている図表を、このホームページに貼り付けました。「復興がつくった新しい行政」
技術的にうまく行かなかったのですが、復興庁職員の協力で貼り付けに成功しました。Hさん、E君、ありがとう。
東芝の不正経理
小笠原啓著『東芝 粉飾の原点―内部告発が暴いた闇』(2016年、日経BP社)を読みました。考えさせられる内容です。以下、この本の内容が事実だという前提で書いています。
名門企業の東芝の歴代社長が、業績を良く見せるために、経理の不正を部下に指示し、部下もそれに答えます。そして、さらにその部下に、無理な作業がしわ寄せされます。無力な中間管理職と、犠牲になる部下。
取締役も監査法人も、歯止めをかけることができません。発覚したあとにつくられた第三者委員会も、全容を解明しません。不正に関与した幹部職員が居残るので、真実の全体は明かされません。内部通報制度も、それを利用した調査も、上司に見られることを恐れて、機能しません。不正の中心になった幹部は、マスコミからの取材を拒否し、自らの責任もまた潔白であることも明らかにしません。
たぶん、私たちにはわからない「守らなければならないこ」とがあるのでしょうが・・・・。