経験の有無、視野の広さ

1月11日の朝日新聞「戦傷医療構築、急ぐ自衛隊 演習で未熟さ露呈、改善迫った米軍」から。
・・・埼玉県の朝霞駐屯地で約1年前にあった陸上自衛隊と米陸軍の共同図上演習の最終日。正午前、すでに戦闘終了を告げる放送が流れていた。ところが同席した隊員によると、医療衛生部門では米軍が緊急会議を開き、日米の幹部たちが天幕内の会議室でこんなやりとりを交わしたという。
米軍 「これから戦後の復興支援活動を始める。日本側の計画は?」
自衛隊 「それは何でしょうか。計画の用意はありません」
会議室には米側の計画だけがスライドで映し出されていた。戦争で荒廃した地域では、民間医療が機能を回復するまで軍隊が民間を支援するのが常識だ。しかし陸自の衛生幹部は戦闘員の治療だけが任務だと思い込んでおり、後片付けを始める気の早い隊員もいた・・・