三菱商事が、発災以来100億円の基金をつくって、復興の支援をしてくださっています。産業復興・雇用創出を目的とした事業者支援、学生の奨学金、NPOへの支援などです。今回新たに、35億円の追加をしてくださいます。社員ボランティア活動、産業復興・雇用創出支援を継続し、新たに福島県で果樹農業6次産業化を応援してくださいます。事業者支援は、地元金融機関などの「目利き」と協力して実施してくださいます。効果的だと思います。ありがとうございます。
年別アーカイブ:2015年
宮城沿岸南部視察
今日は、宮城県沿岸南部を視察してきました。南から、山元町、亘理町、岩沼市、名取市です。津波によって、大きな被害を受けました。
山元町では駅を内陸部に移し、その近辺に住宅(防災移転による戸建て住宅、戸建ての公営住宅)を再建します。たくさんの住宅が、できています。集団移転した海辺の元の土地は、大区画の農地にします。これも計画ができ、工事が始まります。亘理町でも住宅ができつつあり、仮設住宅の空き家が多くなっています。漁港が復旧し、直販店もできています。大きな真鱈が丸ごと1匹で、300円でした。またこの地域は、イチゴが特産です。復興交付金を使ってできた大きなハウスが建ち並び、イチゴが作られています。一粒千円のイチゴもあります。
岩沼市では、10キロにわたって存在していた6つの集落が、津波にのみ込まれました。それらを集約して、団地を造っています。玉浦西地区です。元の集落ごとに議論をし、団地の中でもまとまって住むことにしました。東京から比べると広い敷地に、新しい住宅が並んでいます。中庭を共有するような作りにしたところもあり、近所付き合いがあふれる町内になりそうです。ほぼすべてが完成し、7月には町開きをするそうです。名取市は、海辺の大きな集落だった閖上地区が、津波で壊滅しました。移転するか現地で復旧するかをめぐり、意見がなかなかまとまりませんでした。これも計画ができました。
この地区を視察するのは久しぶりです。他の2つに比べ、山元町と名取市は住民合意と計画策定に時間がかかっていたのですが、それもできました。かつていろいろと悩みを言っておられた首長さんたちも、今日は自信に満ちたお顔でした。
経済同友会、長谷川代表幹事
経済同友会の長谷川閑史代表幹事(武田薬品工業会長)が、今月4月で退任されます。4年前、大震災発災直後に就任され、任期の4年間は復興に重なりました。長谷川代表幹事の指揮の下、同友会と加盟企業の方々は、本当に復興にご協力をいただきました。改めて、お礼を申し上げます。長谷川さんは、退任の記者会見で、復興についても力を込めて振り返っておられます。
ところで、私もこの仕事でなければ、同友会を始め、経団連など日本を代表する企業の方々、さらにはNPOの方々と、こんなに親しくお話し(お願い)をすることはなかったでしょう。被災地視察に同行させてもらうと、これらの方々と1日中バスや会議でご一緒します。すると、復興の話だけでなく、経済や社会、政治まで、話が広がります。視野が広がる、ありがたい場です。役所や同業者との付き合いに閉じこもっていては得られない、人脈と知見です。
長時間労働の割には成果が出ていない
日経新聞土曜日の別刷り「ニュースクール」4月11日は、「朝早くから仕事、どうして」でした。この夏に試みられる国家公務員の朝方勤務が、解説されています。そこに、日本のお父さん、アメリカのお父さん、フランスのお父さんの1日が、グラフになって比較されています。それによると、「家を出る」は、日本7:36、アメリカ7:30、フランス7:42です。ほとんど差がありません。ところが、終業時間は、アメリカ5:03、フランス5:31に対して、日本は6:51です。さらに、帰宅時間は、アメリカ6:05、フランス6:14に対して、日本は8:12です。帰宅時間では、2時間も違います。
さて、これに見合うだけの成果が出ているのか。どうも、そうではなさそうです。記事には、1時間当たりの労働が生みだすGDPも比較されています。当然、日本は低いです。長時間労働をしていながら、成果は少ない。踏んだり蹴ったりです。それぞれのデータには、出所が明記されています。ぜひ、記事をお読みください。課題は、常態化した残業と、夜の付き合いです。
被災地での挑戦
NHKクローズアップ現代、4月14日は「復興イノベーション~被災地発 新ビジネス」でした。
・・多くの命が、町が失われた東日本大震災の被災地。4年あまりたつ今、ここで新たな産業を創出する「イノベーション」が起きている。宮城県山元町では、従来の農業にはなかったブランド戦略で1粒1000円のイチゴを開発。水産業が壊滅的な被害を受けた三陸の沿岸部では、ライバル同士だった各地の若手漁師たちがグループを作り、高品質の魚介類を直接、消費者や海外へ販売する動きを始めている。これらの動きを後押ししているのが、都会の企業でバリバリ働いていた若手の人材たち・・
番組を8分間、無料で見ることができます。ぜひご覧ください。
被災地の復興には、産業・生業の復興が不可欠です。しかし、発災前の産業をそのまま復興しても、じり貧です。どのように新しい産業に取り組むか。これまでは、つくったら売れる、採ったら売れるでした。しかしそれでは、もはや通用しません。これらの成功事例は、「売れるものをつくる」です。重要な要素は、新しいことに挑戦し、地元で頑張る人材。そして、外とつなぐ仕組みや人材です。鍵は「人」です。復興庁でも、民間企業やNPOなどの協力を得て、新しい試みを支援しています。