年別アーカイブ:2015年

明るい課長講座上級編。困った、あなたならどうする

2015年4月24日   岡本全勝

昨日に続いて、明るい課長講座です。ある人から「全勝さんなら、どうしますか」と質問されて、よい回答が浮かばなかった事例です。かなり上級編です。市販の「職場もの」の本には、出ていないでしょうね(苦笑)。
(場面1)
登場人物は、Aさん(上司、例えば局長)、B(その部下、例えば課長)、C(Bの部下、例えば課長補佐)。3人が、職場(Aさんの部屋)で、仕事の打ち合わせをしています。Aさんが、聞きます。「Cくん、あの件はこうなっていたけど、その後どうなったかな?」。あるいは、「Bさん、あの件はどうなっていたかな?」と。
実はその件は、C君が、直接の上司であるBさんには内緒で、Aさんと進めていた案件です。あるいは、Aさんが、部下であるBを飛ばして、C君と話を進めていた場合もあります。それほど、微妙な案件です。Aさんはそれを失念して、Bさんの前で、話題にしてしまったのです。
Bさんは、訳がわからず、きょとんします。しかし、いきさつがわかって、腸(はらわた)が煮えくりかえります。「Cのやつ、俺に内緒で、Aさんと仕事を進めやがって」。他方で、C君は、凍り付きます。「Aさん、それはないでしょ。Bさんには内緒と、言ったじゃないですか」。
さて、ここからが「課長講座」です。
問1、あなたがBさんだったら、どうしますか。
問2、あなたがCくんだったら、どうしますか。
Cくんの場合は、素知らぬ顔をして、Aさんの問に答える。そして、その場を離れてから、Bさんに「すみません、Aさんに言われて、作業をしていました」と言うのでしょうか。「いや~、Aさんが、Bさんに伝えていたと思っていました」と、白々しい嘘をつくことも可能ですが、そんな嘘は、Bさんはすぐに見破るでしょう。
Bさんの場合は、より難しいです。あなたがBさんだったら、怒りに震えています。しかし、Aさんに向かって「わたしは、その話を聞いていません」と言うことが正しいかどうか。言われたAさんは、ばつが悪いですわね。AさんとCくんと、2人を敵に回します。かといって、黙っていたら、この後、あなたは、AさんもC君も信用できなくなります。

(場面2)
よく似た場面として、飲み会の翌朝があります。前の晩にAさんとC君さらには他の人が一緒に飲みに行って、あなた(Bさん)だけが呼ばれなかった場合です。それが翌朝の会話で、わかったのです。事前にお誘いがあったけど、あなたは、別件があって断ったなら、問題がありません。しかし、あなただけ、どうやらお誘いがなかったような場合です。
AさんとCくんだけなら秘密は守れるのでしょうが、参加者が多くなるとこんなことも起きます。無邪気に「ゆうべはよかったね・・」と、Bさんの前で話してしまうのです。それを知ったあなたは、どのような行動をとるべきか。知らなかったら、良かったのにね。
教訓=飲み会は、誰を誘うかより、誰を呼ばないかを決めることが難しい
この設問は、職場での人間関係編であり、トラブル対応編です。

話が通じないのは、相手の頭が悪いのか、私の説明が悪いのか

2015年4月23日   岡本全勝

久しぶりに、「明るい課長講座」です。最近の経験から。ある人(Aさんと、しておきましょう)に説明していたら、話がかみ合いません。しばらくして、Aさんが別のことを思い浮かべておられることに、気がつきました。Aさんは、かつての上司であり、気心の知れた先輩です。
対応1 かつての私なら、「なんだこの人、物わかりが悪いなあ」と考えたでしょう。
対応2 私の説明が、不十分だったのですね。反省。すぐに「すみません、私の説明が悪かったです。実は、××を説明しようとしていたのです」と謝りました。
対応1をしていたら、相手も「全勝は頭の悪い奴、説明の下手な奴だなあ」と、思っておられたのでしょうね。

中国の難しさ、司馬遼太郎さん

2015年4月23日   岡本全勝

昨日の続きです。司馬遼太郎著『明治国家のこと』、「『坂の上の雲』秘話」p148~。
・・・そして、その学者は、逆に質問したのです。
「ヨーロッパは方言によって国ができています。どうして中国も方言ごとに、広東国とか四川国とかできなかったんでしょう。それなら隣国にとって大きな圧迫にならないのに」
そう言うと、シラクさんは練達の政治家ですね、こう言われた。
「ドクター、恐ろしいことをおっしゃいます。日本がいくつできると思いますか」
つまり国家には、適正サイズがあるということでしょうね。フランスもイギリスも大きな国ではありません。日本も適正サイズでした。中国は大きすぎる。そのことをわかってやらなくてはならない・・・

韓国の難しさ、司馬遼太郎さん

2015年4月22日   岡本全勝

今日は趣向を変えて、久しぶりに読んだ本から。1か月以上前に読んだのですが・・。パソコンの前には、そんな本がいくつも積み上がっています(反省)。司馬遼太郎著『明治国家のこと』(2015年、ちくま文庫)、「『坂の上の雲』秘話」(1994年、海上自衛隊幹部学校での講演)からp147~。
・・・シラクさんというフランスの政治家がいますね。私の友達で姜在彦(カン ジェオン)博士(花園大学教授)という人がいます。その友人のある学者が、シラクさんに会ったことがあります。シラクさんが言いました。
「どの民族にも、その地理的環境によって永遠の問題、苦しみがありますが、韓国にとっては何ですか」
「中国です」
韓国人の学者は答え、続けました。
「頭の上にあんなに大きな国が、古代からのしかかっている。中国の文化を取り入れなければ、中国から襲われそうです。中国に甘い顔をしていれば、植民地にされるかもしれない。近代に入って中国の文化が停滞すれば、韓国も自然と世界からは遅れる。韓国は中国に対してずっと、アンビバレント(二律背反)な心を持ってきました」・・・この項続く

政治の責任:将来ビジョン

2015年4月20日   岡本全勝

19日の経済財政諮問会議に、「日本21世紀ビジョン」が提出されました(20日読売新聞が詳しく解説していました)。2030年の日本の目指すべき姿を、描いたものです。「避けるべき将来像」と対比して示されています。そこでは、開かれた文化創造国家、「時持ち」が楽しむ健康寿命80歳、などが提唱されています。
私は、このように日本の将来像を提示するのが、政治の責任であると思います。財政再建や行政改革は、その手段であって、政治の主要な目的ではありません。また、国際社会での日本のあり方とか、社会や文化のありようを示すべきで、経済ばかりを議論していてはだめです(拙著p295、p307)。
内容については、いろんな意見があるでしょうが、このようなことをもっと議論してほしいですね。政治家も、学者も、官僚も、マスコミも。これに比べたら、道路補助金とか義務教育補助金なんて、小さなテーマですよね。しょせん官僚は、与えられた職場でしか物事を考えませんから。こういう大きなテーマは、政治が考えることなのでしょうが。