毎日新聞連載「揺れる子育て」9月23日は、「それぞれの選択を認めて」でした。夫を福島市に残して、2男3女とともに山形県米沢市に自主避難した女性が、長女の高校進学とともに福島市に戻った例などが、紹介されています。戻った女性の不安を和らげるのが、ほかのお母さんとの交流です。先に帰還した人が経験などを伝えることで、母親の不安軽減につながっています。残念ながら、政府や科学者は信用されておらず、同じ経験をしたママ友の話が信用されるようです。
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『ヴィリー・ブラントの生涯』
質の高い本を読んだときの満足感は、どのように伝えたら良いのでしょうか。1週間以上かかって、グレゴーア・ショレゲン著『ヴィリー・ブラントの生涯』(邦訳2015年、三元社)を読みました。内容も重いし、判型も大きいので、寝ながら読むのには適していないのですが。1960年代、東西対立が激しい時代に、西ドイツ首相として東方政策を進め、ソ連や東ドイツと和解したブラントの伝記です。
私も子ども時代のことなので、詳しくは知らなかったのですが。プロレタリア的な家庭に婚外子として生まれ、ナチスに抗して長期間亡命し、戦後帰国してから粘り強く社会民主党内を上り詰め、また党の方針を大胆に変え、分裂しそうな党をまとめます。そして、遂に首相になります。しかし、疲れ果て、身近なところに東のスパイがいたことをきっかけに失脚します。ワルシャワを訪問した際に、ナチスの犠牲になったユダヤ人記念碑の前でひざまずく写真が有名です。その写真は、本書のカバーにも使われています。しかしこの行為も、国内では大きな議論を呼び起こします。
その経歴だけでも波瀾万丈なのですが、しばしば鬱状態になったり、党内でライバルと厳しいつばぜり合いを繰り返します。長年連れ添った2番目の妻と離婚し、3番目の妻と結婚。しかし、これも問題を引き起こします。人間味あふれる伝記です。
ブラントの後を継いだヘルムート・シュミット首相の『シュミット外交回想録』(邦訳1989年、岩波書店)などは、同時代として読んで、感銘を受けました。これは政策について書かれたものです。他方、『ヴィリー・ブラントの生涯』は、第三者が伝記として書いたものです。政策だけでなく、権力争いや人間性まで描き出しています。本人の強さも弱さも。
ブラントとシュミットとの間に、そんな確執があったとは知りませんでした。党内争いに勝ち、国内の対立を収め、東西冷戦の間で国の舵取りをする。政治の世界がいかに厳しいものか、勉強になります。翻訳がこなれていることも、読みやすい条件ですね。少し専門的で重いですが、お薦めです。
仕事が進む職場
5連休も終わり、職場が再開。職員たちが次々と入ってきて、それぞれこれからの課題を処理する方向性を、報告やら相談に来てくれました。中には、どうしようかなと密かに悩んでいた案件もあり、職員が私より先にかつ十分な検討をしてくれていて、驚きました。ありがたいことです。私は、少し注文を付けるだけで、すみました。できる職員を持つ上司は、楽です。朝から、気分が良かったです。
秋の5連休
今日で、5連休が終わりました。シルバーウィークと言うのだそうですが、季節も良く、日本全国ほとんど天候にも恵まれ、行楽日和でした。皆さんも、充実したお休みを過ごされたことでしょう。知人は、観光に行ったり、豪雨被災地の支援に行ったりと、それぞれの過ごし方をしています。いつものことですが、商店、交通、病院、警察、消防といった、休日でも働いておられる方々に、感謝します。
私も、5連休をいただきました。2日間はキョーコさんのお供をして、残りの日は朝から晩まで原稿書き+時々孫のお守りでした。かつてのように集中する時間が取れず、また馬力もなくなっています。締め切りを考えると、やや悲惨な状況に追い込まれているので、やむなく籠城状態です。おかげで、それなりには進んだのですが、先は長いです。
観光後進国日本
日経新聞9月20日の「観光立国、ここが足りない」、デービッド・アトキンソンさん(小西美術工藝社社長)の意見から。
「日本は観光後進国だと指摘していますね」との問に。
・・・世界3位の経済力に比べて、観光に関する数字の低さを見れば明白だ。2014年の訪日客数は1341万人と最高だったが、世界22位にとどまる。今年は16位くらいになるだろうが、依然として低いことには違いない。米大手旅行雑誌の15年度世界人気観光都市ランキングで、京都市は2年連続の1位に選ばれた。しかし、14年に京都市に宿泊した外国人観光客はわずか約183万人だった。ニューヨークに約1200万人の外国人が訪れるのに比べると雲泥の差だ。京都市は外国人観光客に「来てくれるな」と言っているに等しいように見えてしまう・・・
・・・国宝級の文化遺産がある施設でも拝観料が1000円以下の施設が多いが、それはおかしい。サービスの質も低く、不親切だ。ある施設で織田信長について説明するパネルがあったが、初めて日本に来た人には理解できない内容だった。サービスを高め、拝観料を上げればいい。バチカンなどでは1万円以上払わないと見たり説明を聞いたりできない施設もある・・・
詳しくは原文をお読みください。