久しぶりに肝冷斎

最近、このページに、出演が少なかった「肝冷斎」。毎日、ぶうぶう文句を言いながら、難しい漢文解説を書き続けています。そのエネルギーには、脱帽します。難点は、21世紀の日本人には、少々難しすぎることです。たまには、わかりやすい、良いことも書いています。9月28日白楽天「飽食」より。
既可暢情性 亦足傲光陰 誰知利名尽 無復長安心
意味は、本文をお読みください。さらに最後に、アダム・スミスが出てきます。これは出色です。

会津若松市視察

せっかく会津若松市まで行くので、合わせていくつかの視察を組んでもらいました。一つは、会津大学です。この大学は県立で、ICTに特化した珍しい大学です。外国人教員比率が4割です。書類は日本語と英語の併記だそうです。1学年240人は、日本でも一位です。卒業生の就職率もほぼ100%、成功しています。
そこに、復興庁も支援して、「先端ICTラボ」ができたので、見せてもらいました。産学連携、研究者とベンチャーなどが交流する場です。このような施設は、箱の立派さでなく、どのような人たちが結びついて、そのような成果を出すかが勝負です。
すると、ICTを活用して課題を解決したい企業や団体と、その解決に協力できる研究者や企業を、見つけてきてどのようにお見合いさせるか。研究室にこもって研究しているような学者では、この機能は発揮できません。また、需要者と供給者が集まる場として、認知してもらう必要があります。その点、公立大学という場は、信用力があります。ここにも、「仲介」(マッチング、コーディネート)機能の重要性が表れています。「センター長の説明」。
市内にできた、原発避難者用の県営住宅も、見せてもらいました。鉄筋コンクリートの4階建てと、木造2階建てです。まだ更地だったときに来たことがあったのですが、立派にできていました。入居者にも喜んでもらっているようです。

結いの場、会津若松市

今日は、会津若松市へ行ってきました。復興庁が主催している企業マッチング「結いの場」です。この企画の趣旨は、9月21日に書きました。今回の会津若松市で、11回目になります。今日は、9つの地元企業や団体に対し、支援側として23企業38人の方が、参加してくださいました。今日参加して、職員と会話する中で、次のようなことを考えました。
もちろん、支援企業と受けたい企業とがうまく結びつき、新しい商品や販路ができることが、目指す一つの成果です。しかし、そのような売り上げに直結する成果だけでなく、QCサークル活動のような品質管理の技術を、大企業から学ぶことも、もう一つの成果です。前者だと、共通する商品や業界でないと、お見合いは成立しません。しかし、後者だと、全然別の業種でも成り立つのです。よって、毎回参加してくださる大手企業もおられます。また、このお見合いの場を進める過程も、重要です。9つのテーブルに分かれて、意見交換を進めます。そして約1時間で、メンバーを入れ替えます。1時間の中での議論の進め方や時間配分も、これまでの経験によって、ノウハウが蓄積されています。今日の2人の司会進行係は、上手なものでした。また、各テーブルには復興庁のファシリテーターがついて、話を誘導します。職員たちは、このための勉強もしています。実は、これを企画担当している復興庁職員の何人かは、民間企業から来てくれている職員です。
9月21日にも書きましたが、このような斡旋機能が、今後の行政に求められる機能であり、行政手法の一つでしょう。復興庁のホームページでは、簡単な紹介しか載っていないので、追ってもう少し詳しく「結いの場」について解説を載せてもらいます。