観光後進国日本

日経新聞9月20日の「観光立国、ここが足りない」、デービッド・アトキンソンさん(小西美術工藝社社長)の意見から。
「日本は観光後進国だと指摘していますね」との問に。
・・・世界3位の経済力に比べて、観光に関する数字の低さを見れば明白だ。2014年の訪日客数は1341万人と最高だったが、世界22位にとどまる。今年は16位くらいになるだろうが、依然として低いことには違いない。米大手旅行雑誌の15年度世界人気観光都市ランキングで、京都市は2年連続の1位に選ばれた。しかし、14年に京都市に宿泊した外国人観光客はわずか約183万人だった。ニューヨークに約1200万人の外国人が訪れるのに比べると雲泥の差だ。京都市は外国人観光客に「来てくれるな」と言っているに等しいように見えてしまう・・・
・・・国宝級の文化遺産がある施設でも拝観料が1000円以下の施設が多いが、それはおかしい。サービスの質も低く、不親切だ。ある施設で織田信長について説明するパネルがあったが、初めて日本に来た人には理解できない内容だった。サービスを高め、拝観料を上げればいい。バチカンなどでは1万円以上払わないと見たり説明を聞いたりできない施設もある・・・
詳しくは原文をお読みください。

「結いの場」の成果。支援したい企業として欲しい企業を結びつける場

復興庁では、被災地域の企業が抱える経営課題の解決を支援するため、大手企業の協力を得て、技術、情報、販路など経営資源を提供する手法として、地域復興マッチング「結の場」を実施しています。いわば、被災企業と支援企業との、お見合いの場です。昨年26年度は、4か所で行いました。そこで生まれた新分野への進出、販路拡大といった成果49件を公表しました。詳しくは資料を見ていただくとして、ステンレスの流し台を作っている企業が、その技術を生かして滑り台を作るとか。今後も、10月1日に会津若松市で、10月7日には久慈市で開催します。
先日、「究極のお土産」という、東北の生産者と買い手を結びつける場を紹介しました(9月17日)。グーグルが行っている、被災地と全国の企業や人をネット上で結びつける「イノベーション東北」も紹介しました(9月15日)。
このように、支援を用意している企業と、受けたい企業を結びつける機能を、私は「お見合いの場」と呼んでいます。扱うものが商品の場合は仲買業とか、土地・建物の場合は不動産業、求人と求職の場合は人材斡旋業と呼ばれ、事業として知られています。扱うものが情報であって、どこにどのような需要と供給があるか分からない場合は、何と呼んだら良いのでしょう。「××紹介」「△△斡旋」・・。まだ、この機能が社会に認知されていないので、適切な名詞もないのでしょうか。物や言葉の検索は、インターネットの検索機能が発達して、探しやすくなりました。これは、革命的ですね。しかし、中小企業と支援したい企業、取引したい企業を結びつけるような機能と場は、ネット検索ではできません。事業としても成り立つと思うのですが。そこまで儲からない場合は、行政やNPOの新しい手法・分野になると思います。

生活支援相談員経験が、社会福祉士国家試験受験資格に認められることになりました

被災地ではまだ20万人もの方が、自宅に戻れずにいます。仮設住宅で孤立しないように、相談員が見守りをしています。これも、誰でもできるものではありません。人に会い話を聞くことは、それなりに技術が要ります。今回、生活支援相談員の職歴が、社会福祉士国家試験の受験資格を得るための実務経験として算入されることになりました。福祉関連の学歴がなくても、実務経験4年で、受験資格として認められるのです。資料の3枚目、右端の第11号。厚生労働省の英断です。ありがとうございます。現場で働いている方にも励みになりますし、社会福祉士を増やすことにもつながります。
現在この対象となる方は、約400人おられます。支援員は全員で600人おられるのですが、あとの200人は制度が違うので今回は対象になりません。この方々についても、今後検討していきます。

おフネさんは89歳、タラちゃんは74歳

人気番組「サザエさん」のお母さん、フネさんの声が代わるとのことです。各紙が伝えていました。46年間務めてきた麻生美代子さん(89歳)が交代されます。46年間務めてこられたということも驚きでしたが、89歳の方の声とは思いませんでした。当初からのメンバーは、サザエさん役の加藤みどりさん(75歳)、タラオ役の貴家堂子さん(74歳)とのこと。これもびっくり。
ところで、漫画の中では波平お父さんは54歳だと知っていましたか。私より若いのです。おフネさんは明らかにされていませんが、波平さんより若いでしょうね。でも、漫画の中ではえらい歳をとったように描かれています。昔の50歳代は歳をとって見えましたよね。サザエさんが24歳とは、誰も信じないでしょう。
ちびまる子ちゃんと、サザエさんは、日曜夜に多くのご家庭で見ておられるのではないでしょうか。私も愛読者です。でも、「あれを見ると、ああ、明日から仕事だと落ち込むのです」というサザエさん症候群の人もいるようです。

業務の取り組み方針を公表する、金融庁

9月18日に、金融庁が「金融行政方針」を公表しました。これは、金融行政が何を目指すかを明確にするとともに、その実現に向け、いかなる方針で金融行政を行っていくかを、明らかにしたものです。「主なポイント」が、わかりやすいです。見ていただくと、金融庁の使命(p1、はやりの言葉で言うとミッション)、課題と目標(p2、3、4、5)のほか、金融庁自身のガバナンス改革(p6、7)も明らかにしています。
良い試みですね。国民や金融関係者に、金融庁の仕事の目標ややり方を明らかにすること、そして自らの組織と意識改革も明らかにする。行政機関に限らず、すべての組織に必要なことでしょう。
復興庁の場合は、使命と目標は比較的明確です。そして、達成度合も、かなりの項目で数値化でき、それをお見せしています。