9月5日に、楢葉町の避難指示が解除されました。ニュースで伝えられているとおりです。「町長のメッセージ」にあるように、長期のまた遠くへの避難は、大変なご苦労であったと思います。ニュースでは、自宅に帰ることができたご家族の、うれしい顔が紹介されていました。他方で、子どもさんの学校の関係でまだ帰還できない方、新しい土地で定住を決めた方もおられます。全員の住民が一度に戻るわけではないので、商店や病院などのサービス、ご近所付き合いなども、これから徐々に「再開」する必要があります。町の復興の第一歩が始まったということです。読売新聞の9月6日の社説「楢葉町避難解除、住民帰還のモデルにしたい」が、課題と希望を整理しています。
ところで、多くの記事が、戻る家族とまだ戻らない家族の双方を取り上げ、あわせて復興への課題を取り上げています。しかし中には、戻れない理由や残る課題を主に取り上げた、悲観的な記事もありました。まだまだ課題があることは事実です。しかし、住民や町役場は、それを乗り越えて町を復旧させようと努力しています。行政への批判は仕方ないとしても、住民の意欲をそぐような記事はいかがなものでしょうか。「・・・と課題は多い」とか「・・・苦悩は深い」と書いた後に、「住民はそれを乗り越えようとしている」とか「課題を解決して町を復興させて欲しい」と一言あれば、関係者も元気が出るのですが。