ドイツとフランスは、両国首脳が相手国の国内政治に直接介入することがあります。
2012年2月に、メルケル首相が、フランスのテレビに出演して、サルコジ大統領の再選支持を呼びかけました。現職大統領でありながら、サルコジ氏が劣勢で、有力対立候補のオランド(現大統領)が、EU各国で合意された協定の見直しを主張していたからだそうです。
遡ると、1992年9月にフランスで、マーストリヒト条約を批准するための国民投票が実施される直前に、コール・ドイツ首相がフランスのテレビに出演しました。2002年末、シラク・フランス大統領とシュレーダー・ドイツ首相が一緒にテレビ出演して、イラク戦争反対の意志を確認しました。2009年5月には、サルコジ大統領がドイツを訪問し、欧州議会選挙でドイツのCDU(キリスト教民主同盟)の候補者リストを支持しました。p194。
ここまで交流、融合がすすでいるのかと、驚きます。これまでの常識なら、「内政干渉だ」と批判されることでしょう。日中韓に置き換えてみると、首相や大統領、国家主席が相手国の選挙の際に、出かけていって特定候補を応援するのですから。