6月8日の読売新聞文化欄、細谷雄一・慶応大学教授の「偏狭化するイギリスの潮流」から。主旨は、イギリスが世界大国であることをやめてしまったのではないか、ということですが、ここでは別の部分を紹介します。
・・・安定した政治的基盤がなければ健全な外交を行うことは難しい。イギリスがアジアインフラ投資銀行(AIIB)参加を決めたのは、経済的な論理を外交的な論理よりも優先して、財務省主導で判断したからだ。決定の直前まで、同盟国アメリカや日本への十分な説明はなかったために、イギリスの国際的信頼や、同盟国との友好関係を大きく傷つけた。1930年代のドイツへの宥和政策も、財政的見地から財務省が主導したともいわれる・・・
このような見方もあるのですね。