NHK時論公論3月11日深夜(12日0時)は、二宮徹解説委員の「“心の復興”にさらなる支援を」でした。インフラ復旧が進み、住宅再建が進むと、次の課題が見えてきます。その際に、各地での復興事業の進捗の差以上に、被災者の生活再建の差や「心の復興」の差が出てきます。二宮さんは、「復興の列が伸びる」と指摘しておられます。
・・被災者もそれぞれの立場で、「心の復興」の度合いが違います・・比較的早くに前を向いて歩き出した人は、自力で住宅を再建したり、仕事を再開したりして、今、復興の列の先頭を歩いています。
また、移転先の高台や災害公営住宅がまだ完成せず、待っている人が多くいます。中には待ちくたびれて、疲れてきた人もいます。
一方で、立ち上がる気持ちが戻らない人がいます。家族を亡くした悲しみに暮れる人や、ようやく建てた自宅や仕事、生きがいを失った人たちです。心には、それだけ大きな傷が残っています。しかも、こうした人の中には、周りの復興が進むにつれ、立ち上がれない自分が取り残されているという気持ちや焦りが強まっている人が多くいます・・
・・4年がたち、この列は長く伸びました。残された人たちの心の負担が増しています。仮設住宅からの退去が本格的に進むこれから、心の問題がさらに深刻になると懸念されています・・
ありがとうございます。重要な指摘です。また、後段では、「釜援隊」を取り上げた後、次のようなことも書いてもらっています。
・・こうした支援の格差をなくす工夫が必要です。復興庁は、各地の活動の調整や支援に当たるコーディネート事業を1月から始めました。支援先を探している民間企業やNPOを含め、支援に関わる組織や人が連携することで、質の高い支援を被災地全体に広げようとしています。
課題はそれだけの人材を確保できるかどうかです。意欲と能力があり、被災地に住める人が、数百人は必要だと思います。そのためには、報酬があるとはいえ、最長で5年の期限があり、将来が見通しにくい形では限界があります。意欲のある若者がもっと多く集まるよう、条件を改善すべきだと考えます・・
ぜひ原文をお読みください。