1月2日の記事で「問題を起こした組織が自ら検証をせず、他者に委ねることの問題」を指摘しました。これに関して、委員の個別意見で、田原総一郎委員が、次のように指摘しています(報告書15 個別意見 p95)。
まず、幹部の責任について。
・・なぜ誤った情報を与えた加害者として謝罪しなかったのか・・報告書では、経営幹部が判断したと記しているが、当初は入っていた謝罪文言を外す判断をしたのは経営の最高幹部である。
話が飛躍するが、池上彰氏のコラムについても、担当者やGE、そしてGMは掲載することで問題はないと判断したようだ。ところが、吉田証言問題と同様に、「経営上の危機管理の観点」から、経営の最高幹部が掲載しないと判断したのであった。
そして最高幹部は、私たち第三者委員会が提言を出す以前に辞任してしまった・・
次に、編集部門の責任について。
・・編集上の問題に、経営最高幹部が介入したことに対する批判はあるだろうが、私は編集部門のスタッフが、表現は下品だが、最高幹部と身体を張った議論が出来なかったことこそが朝日新聞の問題体質であり、最高幹部が辞任しただけでは体質改革にはならないのではないかと強く感じている・・