年末恒例の大事業終了。今日、年賀状を書き終えて、投函しました。例年は大晦日までかかり、昨年は早くて29日でしたから(2013年12月29日の記事)、近年にない快挙です。元旦に届くでしょうかね。郵便屋さん、よろしくお願いします。
たくさんの方から年賀状をいただいていながら、こちらから出していない方も多いです。反省、すみません。
月別アーカイブ: 2014年12月
新約聖書はどのようにしてできたか
先日の『聖書時代史旧約篇』(12月21日の記事)に続き、佐藤研著『聖書時代史新約篇』(2003年、岩波現代文庫)を読みました。こちらは、ユダヤ教からどのようにしてキリスト教ができたかの歴史、その推察です。イエスと言われる人は、いたらしい。しかし、その人がキリスト教を作ったわけではないようです。ユダヤ教の中の一つの派「ユダヤ教イエス派」が信者を増やし、ユダヤ民族以外に広げる際にユダヤ教から独立していったようです。なるほど。新約聖書の中の文書が書かれたのは、紀元1世紀から2世紀半ばまで。それが正式に新約聖書として確定されたのは、393年です。イエスが生まれてから、400年も経ってからです。
・・「キリスト教」と呼ばれるに至った宗教が、その基盤のユダヤ教から自覚的に自らを切り離して独り立ちを始めたのは―全体は一つの漸次的なプロセスであったとはいえ―実は紀元70年から1世紀の終わり頃である。それまでは、ユダヤ教の内部改革運動の一つであったと見なすのが、事態に最も即している。したがって、イエスもパウロも、「キリスト教」なるものは知っていなかったのである・・(まえがき)
キリスト教(の前身)以外にも、ユダヤ教にはいろんな派がありました。またキリスト教にも、その中にいろんな派がありました。その中で、現在のキリスト教が勝ち残りました。ユダヤ教から独立するまでは、本流になれず分派した過程です(しばしば、分家の方が本家より発展する場合があります。新大陸とか)。その後は、傍流を異端として排除した過程です。勝ち残るには、それだけの教義とともに、力業も必要であったのでしょう。政治に政策とともに権力が必要なのと同様です。組織の運動論、派閥抗争としては、このような見方もできます。
企業やNPOによる復興支援、子どもの遊び場
12月24日の日経新聞夕刊に「被災地の若者流出 止めるカギは」「企業・NPO広場や体験施設作り」が載っていました。被災地では、校庭や公園に仮設住宅が建ち、また公園も流されたりして、子どもの遊び場が少なくなっています。企業やNPOが協力して、子どもの遊び場を作ってくれています。その具体例を書いた記事です。
気仙沼市大島には、サムスン電子ジャパン(会社と社員)が広場を作ってくれました。現地の要望と支援者とをつないでくれたのは、NPOの田村太郎さんです。私も、サムスン電子ジャパンの社長さん(韓国の方です)にお会いして、話を聞かせてもらいました。他にもいろいろと復興を支援してくださっているのですが、ホームページでは宣伝しておられません。
そのほか、石巻市雄勝地区で、廃校を子どものための複合体験施設に再生する取り組みを進めているNPO(リンクを張ったページの最後に出てくる協力団体もご覧ください)。大槌町で放課後学校を運営しているNPOが、取り上げられています。
支援してくださる方々とともに、このように紹介してくださった新聞に感謝します。ありがとうございます。行政が進める復興は、住宅やインフラ、そして産業や医療などを優先しています。子どもの遊び場まで、なかなか手が回っていません。ご関心ある方は、ぜひお読みください。
地方創生と復興・新しい東北
12月26日に、官邸で「まち・ひと・しごと創生会議」が開かれ、「長期ビジョン」や「総合戦略」が決められました。「総合戦略」の「おわりに」p62に、次のような文章が入っています。
・・また、東北の被災地では、「民」のノウハウや新たな発想を活用し、現地の行政、住民や企業等が連携して、魅力あるまちづくりのための新たな取組が行われている(「新しい東北」の創造)・・
これに関して、竹下大臣が次のように発言しておられます(12月26日記者会見)。
・・今朝、官邸で「まち・ひと・しごと創生会議」の第4回会合が開催をされまして、基本方針等を決定されたところでございます。その席に、私も出席をさせていただきまして、発言をさせていただきました。
発言の内容は、1つは、一番厳しい状況にある東日本大震災からの復興は、まさに地方創生の一つの大きなシンボルであるということを発言させていただいて、それから、もう1つは、官でできること、例えば道路を造ったり、土地をかさ上げ、土地を造ったりというのは、官が得意とする分野でありますけれども、これから先は、民間の皆さん方に職場をつくっていただいたり、起業していただいたり、様々なことをしていただければならないと、官と民との連携が大事であると。
それから、もう1つは、復興庁としてどんな取り組みをしているかということでございますが、1つは、「新しい東北」という形で、様々な人的な支援も行っている、さらには、「結の場」というものを設けまして、地元の企業と大手の企業とのマッチングをやっているといったようなことも含めて、報告をさせていただきました・・