今日午後に、記者さんたちを相手に、懇談会(説明会)をしました。官庁ではそれぞれに違いはありますが、記者さんたちを相手に、年に数回、業務の概要説明を行います。復興庁では、不定期ですが、年に2回くらいやっています。重要事項の発表の他に、行うのです。「バックグラウンド・ブリーフィング」も、記者さんに背景や事情を理解してもらうのに、重要です。私は、好きです。
記者さんたちは、それぞれに問題意識を持って、官庁に対して取材をします。それは重要なのですが、役所としては、まず基本的な知識を持ってもらって、それから取材をしてもらいたいのです。記者の多くは、1年未満で交代していきます。全体像を知らずに、重箱の隅を研究されても、良い記事になりません。
私としては、現場での復興がどこまで進んだか、復興庁は何をしているか、これから何が課題かを、客観的公平に見てもらいたいのです。そのためには、私も、何が進んで、何が進んでいないか、さらに今後の課題は何かを、正直に提供しなければなりません。
もっとも、復興庁を長く取材している記者さんと、現場を取材している記者さんは、もし私が問題点を隠しても、鋭く指摘してくるでしょう。
質疑応答は、私にとって、真剣勝負の場です。記者会見の場で、答えにくい質問に、「××なので、コメントを差し控えます」という答を返す人がいます。しかし、記者懇談会やバックグランド・ブリーフィングの場合に、はぐらかしては信用を失います。もちろん、質問の内容によりますが。
私の発言が、ぎりぎり活字になるかならないか、活字になっても良いかを判断しながら、答えなければなりません。「わかりません」「それはお答えできません」を連発すれば、次回から記者さんは参加しなくなるでしょう。
なので、この懇談会は、彼ら記者たちが、官庁側の説明者の力量評価をする場です。「この統括官は、今後取材しても無駄だな」「この参事官は、取材してみようか」と。私にとっても、記者さんたちそしてその後ろにいる国民が、どのような点に関心を持っているのかを知る、貴重な機会です。