読売新聞連載「時代の証言者」は、9月11日から、西尾勝先生の「地方分権の夢」が始まりました。先生が参画された分権改革が、どのように進み、どこが進まなかったかは、この連載をお読みいただきましょう。
元自治省の役人としては、いろいろと思い返すことがあります。このホームページでも、分権改革や三位一体改革を「同時中継」しました。三位一体改革については、いくつか文章を書きました。また、雑誌に連載もしました「進む三位一体改革」「続・進む三位一体改革」。一冊の本にしておかないと、残りませんね。反省。
西尾勝先生から、「必要があって、岡本君が書いた『進む三位一体改革』を読んだけど、やたらと長かったね」とのおしかりをいただいたことも、懐かしい思い出です(2007年6月1日の記事)。
社会を動かす、改革を進めるには、アイデア、担ぐ人(研究者、官僚、マスコミ、政治家)、そして世論の後押しや時代背景など、さまざまな要素と人が必要だと学びました。社会改革や行政改革を、一つのプロジェクト(企画)として組み立てる(見る)ことも、学びました。官僚は、その「職人」であるべきです。
全てが実現したわけではありませんが、戦後半世紀動かなかった分権改革が進んだことは、すばらしいことだと思います。残念ながら、その後、大きな動きは止まってしまったようです。もう一度動かすには、さまざまな仕掛けと、大きなエネルギーが必要でしょう。