藤沢烈さんが、ブログで、「スターティングオーバー三陸」を紹介しています。求人紹介会社のリクルートが、三陸で働く人向けの求人サイトを立ち上げました。
三陸での仕事の紹介です。ホームページを読んでいただくと、単なる求人や支援でなく、ここで働くことがどのような意義を持つのかが説明してあります。藤沢さんのほか、編み物事業を興した女性、横浜からパン屋さんに行った男性などの発言が紹介されています。
釜石市役所の石井重成さんの発言から。
・・行政、市民、NPO。それぞれにやりたいことがあるのですが、なかなか進まない。お互いの状況や背景を理解して連携していくための、コミュニケーションの隙間を埋める調整役が必要だと考えました。そこで、総務省の復興支援員制度を活用した、釜石リージョナルコーディネーター(釜援隊)を全国から募集し、立ち上げたのです・・
・・釜石市では企業1社だけでは解決できないような大きい社会課題に取り組むことになる。元に戻すという復旧・復興事業だけではなく、少子高齢化の問題や、人の人生そのものに関わることの難しさ。そうった解のない問題に向き合い続けることで、人間としても大きく成長することができる。私もこちらに来てから、コンサルタント時代の倍以上、頭と身体を使っている気がします・・
被災地、そして日本の地方、特に僻地であり中山間地域では、具体の課題が目の前にあります。そこで働くと、東京や日本全体を相手に仕事をするのと違い、自分の仕事が「見える」のです。これは、復興庁で働いている公務員や、地元に支援に入っている公務員にも共通します。
他方で、域外から入って働く職員は、地元の自治体や企業、地域社会に、新しい刺激を持ち込んでくれます。もちろん、課題は簡単に片付くものではなく、「よそ者」が働くことの難しさもあります。しかし、それが社会に貢献しながら働くことの意義です。楽をして得られることは少ないです。
9月に東京で説明会があります。(税金を使った)行政による支援でなく、このように民間の事業として(無償支援でなく)行われることは、ありがたいです。うまく行くと、長続きします。
行政も、被災市町村にたくさんの人を応援に送っていますが、これは公的な復興に関してです。税金でまかなっているので、送る範囲や仕事の内容には限りがあります。そして、あくまで復興です。地域が自律的発展をするためには、産業復興が必要です。
なお、スターティング・オーバーとは、「再出発」「新しい旅立ち」という意味のようです。