7月30日の各紙が、空き家が過去最高の820万戸、13.5%になったことを伝えていました。総務省が発表した「住宅・土地統計調査」です。5年前に比べて、63万戸も増えたそうです。すごい数ですし、増え方もすごいです。今や、10戸に1戸どころか、7戸に1戸が空き家です。1戸あたり住人が2人とすると、120万人分です。政令都市1つ分です。
これは、日本社会の変化を、表しています。1つには高齢化や人口減少です(社会全体)。もう1つには過疎化と集中です(地域間アンバランス)。もっとも、都会でも空き家は増えています。
国や自治体の政策も、変化せざるを得ません。かつては住宅が不足していて、「増やすこと」が主眼でした。数が揃うと、次は「質の向上」です。劣悪な家を壊して、部屋数が多くて広い家、快適な家を供給することでした。
そして今は、空き家をどうするか。特に問題は、放置された空き家です。318万戸もあります。そのままにしておくと、地域の環境が悪くなります。このページでも、「地域の空き家対策」(2014年2月10日)を紹介しました。そして、より根っこにあるのは、過疎化(地域政策の問題)と、高齢者が亡くなった後に管理する人がいないこと(家族のあり方の問題)です。