リーマン危機の大きさ

日経新聞「日曜に考える」は、先週9月1日から、「シリーズ検証、危機は去ったか、リーマン・ショック5年」が始まりました。世界経済を揺るがせたリーマン・ショック。まだ近過去のことなので、全体像を簡単に書いたものはないようです。
どのようにして起きたのか。それは記事をお読み頂くとして、出てくる数字の大きさに驚きます。破綻したリーマン・ブラザーズの負債総額は6,130億ドル(60兆円)。資本の32倍です。AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の経営危機の原因となったCDS(クレジット・デフォルト・スワップ。倒産保険)は、取引規模(想定元本)で58兆ドル(5,800兆円)でアメリカGDPの4倍です。
うまくいっているときはよいですが、いったん信用がなくなると、とんでもないことになります。

責任者は何と戦うか、その7。政権交代は野党が勝つから起きるのではない

オーストラリアでは、9月7日の選挙で、6年ぶりの政権交代が確実になりました。朝日新聞は、次のように書いています。
・・だが、野党・保守連合の政策が評価されたわけではなく、内紛と失策で労働党が「自滅」したのが実態だ・・
2009年の自民党から民主党への政権交代、2012年の民主党から自民党への政権交代の際も、「野党が勝ったのではなく、与党が負けたのだ」「与党内のごたごたや決められないことが、国民を失望させた」「野党は明確な対立する政策打ち出したわけではない」という評価もありました。イギリスでも、政権交代は与党が緊張感を失い、選挙民に飽きられることで起きると、言われています。
政権(与党)指導者は、野党と戦う前に、与党内部と戦っているのです。党内の各勢力を統合すること(反乱させないこと)、政策において成果を出すこと(党内の反対を抑えること)、与党議員に失敗や腐敗をさせないこと(緊張感を保たせること)などなど。
そして政権交代は、野党が勝つのではなく、与党が負けることで起こります。単純明快な争点を巡って争われることは少なく、政権与党は実績を国民に評価され、野党は国民の期待を受けるのです。

被災自治体への技術支援

神戸市役所の現役・OBの技術者の会があります。「神戸防災技術者の会(K-TEC)」です。これまでにも、被災地への支援をしてくださっています。
今回、被災自治体の職員を呼んで、阪神淡路大震災での経験を伝え、これからの課題について意見交換をしてくださいます。ありがたいことです。
被災自治体では、職員が不足し、また初めてのことなのでノウハウも少ないです。他の自治体から職員が応援に行っていますが、送り出す方も人手不足で、これ以上送ることは難しいです。
あわせて、被災自治体プロパー職員の技術力向上が、必要です。今回の神戸防災技術者の会の取り組みは、まさにそこを、てこ入れしてもらえます。

9月8日夜、NHK出演

期待して、ご覧頂いた方がおられたら、申し訳ありませんでした。そんな人は、家族だけかな(笑い)。冒頭に、一声だけ映っていました。
「お詫びでなくて、よかったね」という反応が、ありました(苦笑)。(2013年9月8日)

先日、NHKの取材を受けました。日頃お付き合いのある政治部ではなく、NHKスペシャル取材班です。
震災前後の、携帯電話の位置情報や企業の取引情報を、解析するものです。今話題の、ビッグ・データです。東北地方の地図の上に、点や線で、人の位置やお金の動きが表示されます。膨大な情報ですが、コンピュータなら簡単に瞬時に加工できます。
それについてのコメントを、求められました。発災直後、応急復旧の時期、復興の時期で、いろんな活用ができます。
番組は、9月8日夜9:00からだそうです。「震災ビッグデータFile.2。復興の壁、未来への鍵」です。もっとも、私の映像が出るかどうかは、不明です。悪しからず。

被災地の中学生、修学旅行で来庁

朝は、大船渡市立第一中学生の修学旅行訪問を、受けました。いくつかの班に分かれて、都内を訪問しているとのことです。訪問先での発言は、事前にシナリオができていて、6人の班員が分担した部分を発言します。私が途中にさえぎって質問をしたので、その生徒は困っていました(反省)。
中学の校庭には仮設住宅が建っていて、運動ができないそうです。申し訳ないです。今日の生徒は中学2年生。発災時は、小学校5年生でした。校庭で運動会をできないままに、卒業することになるかもしれません。
「復興庁が復興を支援してくださったので、感謝します」と言ってくれたので、「いえいえ、復興庁は、市役所を支援しているのですよ。大船渡市が復旧しているのは、戸田市長さんのおかげです。帰ったら、市長さんにお礼を言ってください」と答えました。