オーストラリアでは、9月7日の選挙で、6年ぶりの政権交代が確実になりました。朝日新聞は、次のように書いています。
・・だが、野党・保守連合の政策が評価されたわけではなく、内紛と失策で労働党が「自滅」したのが実態だ・・
2009年の自民党から民主党への政権交代、2012年の民主党から自民党への政権交代の際も、「野党が勝ったのではなく、与党が負けたのだ」「与党内のごたごたや決められないことが、国民を失望させた」「野党は明確な対立する政策打ち出したわけではない」という評価もありました。イギリスでも、政権交代は与党が緊張感を失い、選挙民に飽きられることで起きると、言われています。
政権(与党)指導者は、野党と戦う前に、与党内部と戦っているのです。党内の各勢力を統合すること(反乱させないこと)、政策において成果を出すこと(党内の反対を抑えること)、与党議員に失敗や腐敗をさせないこと(緊張感を保たせること)などなど。
そして政権交代は、野党が勝つのではなく、与党が負けることで起こります。単純明快な争点を巡って争われることは少なく、政権与党は実績を国民に評価され、野党は国民の期待を受けるのです。