経団連が、被災自治体への人的支援について、企業に呼びかけをしてくださっています。ありがたいことです。
ところで、これまで、官民交流は何かと敷居が高かったです。もちろん、一社に偏した利益誘導や癒着があってはなりませんが。もっと、交流があっても良いと思います。官にとっても、日本社会にとっても。
役所が社会から超越しているという思考は、19世紀ドイツ国家学と、その影響を受けた20世紀日本行政学の基礎にありました。その対極が、アメリカ経営学です。
社会が求めるサービスを提供すると考えれば、官でも民でも変わりません。国有鉄道と私鉄、公立病院と私立病院、公立学校と私立学校・・。提供するサービスは変わりません。公立病院の医師が私立病院に転職したら、あるいは出向したら、行うことが変わるでしょうか。
違いがあるとすれば、これらサービスの提供主体による違いではなく、サービスの内容による違い、すなわちより公平性や強制的かどうかです。でも、人間の命を預かる医療でも、民間が提供できるのです。健康に大きな影響のある食品も、ほぼすべて民間が提供しています。提供主体に差をつけるのではなく、行為や製品に一定の規制をかければよいのです。