満開の桜

今日は土曜日。仕事を早めに終え(片付いていないものもたくさん残っていたのですが。また、仕事をしている職員を残して)、桜を見に行きました。東京は、早くも満開の宣言が出たので。
まず霞が関の官庁街から。外務省前は満開ですが、南側の河津桜は終わりかけています。
桜田門からは、お堀沿いに長い坂を上って、半蔵門まで。皇居一周のジョギングの人たちと、花見帰りの人で混雑していました。
私は、ここから見る風景が好きです。広いお堀の水、大きな土手の草、そして空。わたしが見る時は、たいがいは夕空ですが。
とても東京とは思えない風景です。3つの色が美しく、かつスケールが大きいです(2005年の日記にも書いていました)。江戸時代や明治時代だと、もっと大きく感じたでしょうね。この風景を残してくれたご先祖様たちに感謝します。
その向こうに広がる国会や最高裁、振り向くと丸の内や霞が関のビル群。もっとも、私の若い時に比べて、スカイラインは、大きく変わりました。西向きでは、高い建物は国会議事堂と最高裁くらいでした。今はこの2つの建物は、他の大きなビルの背景の前で小さくなっています。東向きも、東京海上の赤いビルが大きかったのに、他のビルの中に埋没しています。
そのまま、半蔵門からイギリス大使館前を経て、千鳥ヶ淵へ。ここは桜並木で、大混雑。アジアからと思われる外国人が多かったです。
靖国神社でいろいろお願いをして、市ヶ谷駅経由で帰ってきました。四谷駅のホーム横の桜は、満開でした。列車を一台見送って、夜桜を見ました。
桜の枝を真横から見ると、花の房の多くは下を向いているのですね。ふだんは、木を下から見上げているので気がつきませんでした。なるほど、下から見上げる方が、華やかなのです。もっとも、桜の花は近くで見るものではなく、少し離れて「ピンクの雲」状態で見る方がきれいですよね。

鎌田先生の活躍

鎌田浩毅・京都大学教授が、またまた本を出されました。『京大人気講義 生き抜くための地震学』(2013年、ちくま新書)です。本屋に平積みされているので、ご覧になった方も多いでしょう。
先生は、3月31日(日)夜10時-11時45分 のフジテレビ『日本くぎづけ大学』に出演し、富士山噴火について解説されるそうです。

消費の変化、モノから人間関係へ

読売新聞3月21日朝刊第1面「Nippon 蘇れ、活力2」は「モノ欲しがらぬ若者」でした・
・・・例えばクルマだ。かつてマイカー購入はカローラなど大衆車に始まり、経済力がつくにつれて、高級車に買い換えていった。「いつかはクラウン」というCMは、モノから豊かさを実感できた時代の象徴でもある・・
(10年ほど前に、私が講演の際に使っていたエピソードがこれでした)。
・・総務省の全国消費実態調査では、30歳未満の単身会社社員男性の自動車普及率が、1999年の63.1%から2009年には49.6%に減った。
・・電通総研が今月5日に発表した調査によると、15~29歳の消費の特徴は「メリハリ化」と「総”交際費”化」。無料や安価なモノやサービスを楽しむ一方で、気に入ったものへは高額な出費をいとわない。仲間と交流を深め、盛り上がるためにもお金をかける・・・
(「モノから関係へ」も、私が『新地方自治入門』で指摘したことでした)。
ここでは、若者が、従来の常識にとらわれていないことがわかります。製造業や小売業の思惑通りには、行きません。それは、良いことだと思います。売り手に振り回されず、自分で考えて金を使うのですから。使いたいだけの金がないというのも、事実です。もっとも、次のような分析もあります。
記事の続き(p12)、久我尚子ニッセイ基礎研究所研究員の発言から。
・・総務省の2009年の全国消費実態調査で、30歳未満の勤労単身世帯の1か月の可処分所得を見ると、男女とも21万円余り。1999年より男性は約1万円減ったが、女性は2万円以上増えている。
非正規雇用者の所得はこれより低いが、余裕がないわけではない。未婚・晩婚化が進んで自分のために使えるお金が増えている上、家賃や食費のかからない親元で生活する人も多いからだ。お金がないのではなく、若者の価値観の変化が消費に大きく影響している。
自由に使えるお金が減ったのは、むしろ40~50代。厚生労働省の賃金構造基本統計調査から50代後半男性で大卒正規雇用者の年収を推計すると、2001年は1,040万円だが、2011年は791万円。年収も40代後半をピークに下がっていく・・

上司と部下の関係、キッシンジャーとニクソン

カール・バーンスタイン、ボブ・ウッドワード著『大統領の陰謀』(文春文庫新装版は2005年、原著は1974年)を読み終え、『最後の日々―続・大統領の陰謀』(文春文庫、1980年。原著は1976年)を読んでいます。
訳者の常盤新平さんが亡くなられたので、いくつかの新聞が取り上げていました。いつか読まなければと思いつつ、放ってありました。思った時に、読んでおかなければいけませんね。
ニクソン大統領が辞任に追い込まれたのが、1974年8月です。私が大学に入った1973年(昭和48年)には、ウォーターゲート事件が燃え上がっていました。
英語のリスニングの授業で、FEN(在日アメリカ軍の放送)ニュースを聞いて書き取るのですが、出だしのテーマ音楽とアナウンサー(軍人)の「This is Far East Network・・・」とか、特別検察官(Special Prosecutor)ジャボスキーの名前とか、テープレコーダーを繰り返し聞いたので、未だに頭にこびりついています。懐かしい思い出です。もう40年も前の話です。
『最後の日々』(上巻272ページ以下)に、キッシンジャー国務長官のニクソン大統領への態度が書かれています。大統領の性格の一面に敬服しつつも、嫌悪と軽蔑があったことが、生々しく書かれています。
大統領の前ではひたすら賛辞を呈するだけだが、陰では「とんまな大統領」と呼び、大統領の声明にBかCの成績をつける。大統領に説明する資料の作成を部下に命じて、「もっと平易に書かなければいけない。ニクソンには『リーダーズ・ダイジェスト』の読み物より難しい文章を書いてはいけない」と指示した。
しかし、個人的には大統領を馬鹿にしていても、キッシンジャーの個性と情熱が、大統領との間の人間関係を徐々に築き挙げ、外交で成果を挙げるのです。
キッシンジャー本人がしゃべるとは思えないので、部下たちがしゃべったのでしょう。たぶん、キッシンジャーの回想録には書かれていないでしょうね。

桜と椿の花

ここ数日、東京は暖かい日が続いています。16日に開花宣言が出された桜は、どんどん花を咲かせています。地下鉄四谷駅のホームから見える桜も、3分咲きでしょうか。
我が家の椿も、ようやく花を咲かせ、今日は3輪開いています。予備軍のつぼみも、たくさん膨らんできました。水仙の花は終わりました。
鉢植えの桜も、つぼみを膨らませています。こちらは八重なので、咲くのはまだ先です。