2月11日の朝日新聞に、「求む有能シングルマザー、東京杉並の職業紹介会社」という記事が載っていました。社会に埋もれた有能なシングルマザーを掘り起こして、企業の正社員にする。そんな会社を、5年前に一人の女性が始めました。社員5人だそうです。
私は、この記事を読んで、「なるほど」と思いました。シングルマザーは子どもさんを抱え、収入を得るために必死です。しかし、普通の職員採用では、はねられることもあると思います。でも、腰掛けやええ加減な意欲の人より、よく働かれるでしょう。有能な人も多いです。その人たちを斡旋する。とても効果的な職業紹介です。
これまでに、100を超える会社に紹介してきたとも、書かれています。ぜひ、これからも紹介を求める人からの登録と、斡旋がうまくいくことを期待します。
新卒一括採用、年功序列、終身雇用。これが日本の「標準的雇用」でした。しかし、そのコースを外れる人も多いです。子育てのために退社した女性。就職した会社が、合わなかった若者。会社の職員整理にあった職員。体を壊した職員などなど。そのほかにも50歳代や60歳代で途中退職した人や定年退職した人など、働きたい人はたくさんいます。その人たちの意欲と技能と経験を、生かしたいです。
日本には、まだまだ潜在的労働力がたくさんいます。それを活用しない手はありません。その人たちと職場をつなぐ。そのつなぎ手が必要なのです。これら「働きたい人」の斡旋業が出てくることを期待します。
これからの行政や商売のキーワードの一つは、「つなぐ」ですね。被災地のニーズと支援したい人や支援制度をつなぐ。働きたい人と求めている企業をつなぐ。人やお金はたくさんあるのですが、それが生かされていない。それをつなぐ。これまでの制度や常識を破って、新しい仕組みを考えるのは、両方の知識を持った人しかできません。