仮設住宅解体開始

NHKニュースが、長野県栄村で、仮設住宅の解体が始まったことを伝えています。栄村では、昨年3月12日(11日の翌日)に、大きな地震がありました。東北地方の津波災害が大きかったので「隠れています」が、これも東日本大震災です。村営住宅ができて、そちらに引っ越すことができるようになりました。よって、仮設住宅が、不要になりました。
このように、通常の災害だと、2年程度で仮設住宅は不要になります。しかし、住宅を建てる場所が少ない津波被害地や、帰還のめどが立たない原発事故被害地では、まだしばらく仮設住宅が必要です。

12月

12月になりました。東京も、寒い日が続いています。善福寺川沿いを散歩しましたが、色づいた桜や楓が、木の葉を散らしています。
先々週はチューリップを植え、先週は意を決して本を50冊ほど捨てました。空間を作るためです。優柔不断なので、なかなか捨てることができません。締め切りが近づいた原稿も、9割方書き上げました。
そこでついに腰を上げて、年賀状の準備に。印刷はしてあるのですが、まずは今春いただいた年賀状と昨冬もらっていた喪中はがきを、分野別に整理。そこに、今年中にもらった転居通知と、今送られてくる喪中はがきを加えます。分量が多いので、これも一仕事です。ぼちぼちと、2日間かけて、整理できました。さて次は、宛名書きです。

市場が公正に運用されるための、政府の役割と倫理

11月28日の朝日新聞オピニオン欄「市場と政府と中央銀行」、ポール・ボルカー元アメリカ連邦準備制度理事会議長の発言から。
銀行から、投機的な活動を分離しようとしたボルカー・ルールが、まだ実施されていないことについて。
・・「(銀行が収益拡大のために自己資金で行う)自己勘定取引そのものが危険なものだ。それだけで金融危機が起きたわけではないが、危機の原因の一つだ。銀行は重要な公共サービスを行っているがゆえに世界中どこでも保護されている。規制されていると同時に、政府の安全網(セーフティーネット)の中に入っており、支援も受けている。
なので、本質的にはギャンブルである投機的な活動までも保護することは不適切だと考える。本来の銀行業務は、政府のセーフティーネットに入れつつ、投機的な業務はその外に置く。「機能を分けましょう」ということを言っている・・

ボルカー・ルールによって金融がリスクをとれなくなり、経済にマイナスの影響を与えないかという問に対して。
・・全くそうは思わない。これは、銀行の本来の業務とは何かという文化的、哲学的な問題と関連する。銀行は貸し出しを通じてリスクを取り、それによって社会に便益をもたらし、経済は成長する。だから銀行は政府から保護される。だが、投機が経済に重要なプラスの効果をもたらすと私は考えない。投機は続けていい。だが、それは銀行システムの外で行うことであり、政府の支援を受けるに値する活動ではない・・

銀行幹部の報酬が多すぎる状況を改善する方法について。
・・難しい問題だ。一昔前には、銀行界のみならず、法律家や会計士などにも、資産を預かっている顧客に対する責任や配慮、今とは異なる倫理観があったが、その復活に期待するのは夢なのだろうか・・簡単な答えはないが、報酬の問題はそうした倫理規範と深く結びついていると思う。大きな報酬をもらえるとなれば、倫理からはずれる誘惑も大きくなる・・

政府と市場の関係について。
・・私の考え方はやや古風なものだ。我々は、資本主義経済、競争がしっかりある状態を望んでいる。一方、政府には市場が公平に運営され、競争が確保されているか監督する役目がある。これはバランスの問題でもある。金融市場は、規制が少なすぎる状態になったが、過剰な規制もよくない。振り子のように振れる問題ではあるが、できる限り「中庸の道」を歩むべきだと思う・・