企業から生まれるリーダー

産経新聞連載「The リーダー」12月3日「能書きよりも結果」から。
・・「よっしゃまかせとけ」的な政治のリーダーが何でも仕切る時代は終わり、多様な人材が社会をリードする時代になったと指摘するのは、東日本大震災の被災地で放課後学習や商店街再建などに取り組む東京・渋谷のNPO法人(特定非営利活動法人)「ETIC.(エティック)」代表の宮城治男(40)だ。
「大震災をきっかけに、政治や行政が万能でないことにみなが気がついた。国が大量に金を流しても、未来は見えない。その結果、政治と行政、企業、NPOの垣根が崩れ始めた」・・
・・経営学やリーダー論に詳しい東京理科大教授の伊丹敬之(67)は「閉塞感が広がる日本を変えられるリーダーは企業から生まれる」と説く。雇用を守り、攻めの投資をし、後継者を育てる。「こうした複雑な連立方程式を解く過程がリーダーを育てる」からだ。
・・宮城県気仙沼市と岩手県陸前高田市で、水産加工やわかめの生産を手がける「かわむら」社長の川村賢寿(63)は・・20あった加工場のうち17が被災したが、川村は「生きるか死ぬかの瀬戸際。イクラがとれる秋ザケに間に合わなければ再建の意味がない」と、復興計画に基づく正式な手続きを踏まずに半年で7工場を再開、270人の全従業員を再雇用した。
今年8月には、気仙沼の鹿折地区の水産加工17社の協同組合を設立。自社工場跡に仮設工場4棟を建て、規制で土地が手当てできない3社を支援した。
「本来なら国や自治体の役割だが、ただ震災前に戻るだけでは水産業の将来はない」と、共同施設でのコスト削減に加え、世界三大漁場といわれる三陸の「鹿折ブランド」で海外市場を狙い、大手商社も手を貸す・・
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