東北復興新聞第17号に、藤沢烈さんが、岩手県が実施した「応急仮設住宅周辺調査」の報告書について、「住宅再建・就労問題の解決へ向け、ソフト施策の強化を」書いています。
報告書は、9月21日に公表されているようです。この調査は、応急仮設住宅に住んでいる世帯ごとに、生活の状況を聞き、生活課題を明らかにし、改善につなげることを目的としています。重要な調査だと思います。しかも、施設に関する質問だけでなく、人とのつながりなどの質問項目が多いです。仮設住宅を造っただけでは、被災者の生活の不安はなくなりません。買い物が不便だといった条件問題だけでなく、つながりや悩みなど心の問題も重要です。
いくつか特徴的なことが出ています(要約は報告書p3)。
・70代以上女性の44%が単身世帯で、60代以上の世帯の半数以上は、単身もしくは配偶者のみです。
・男性は約4割が、プライベートな相談をできる人がいません。
・単身者のうち15%は、団地内においても会話をしていません。
・集会所・談話室を利用している人ほど、支援への満足度、生活満足度、施設への満足度が高いです。
宮城県でも、昨年10月から今年1月にかけて、同様の調査をしています。こちらは時期も早いので、施設に関する項目が多くなっています。