復興庁では、復興に際し、NPOとの連携などのほかに、男女共同参画などにも力を入れています。これらは、これまでの災害復旧にはなかった、あるいは少なかった視点だと思います。
7月に、仙台市で行った「被災地での女性の企業支援セミナー」の概要を、復興庁のホームページに載せました。
男女共同参画と言っても、現実には「男性優位の社会に、女性の力を引き出す」、そのお手伝いです。
発災直後は、避難所での女性の活躍が目立ちました。また、女性ならではの活躍をしてもらいました。一概には言えませんが、男性リーダーの横に女性のリーダー(副長)がついておられる避難所が、うまく運営されていました。「おじさん」には言いにくい意見や要求が、「おばさん」になら言いやすいのです。
これから町の復興をするに際しても、女性の視点は重要です。昼間に町にいる人、そして子育てや高齢者の介護をしているのは、女性の方が多いのですから。男性は、職場で仕事をしている人が多いです。昼間の住宅街にいるのは、女性か高齢者なのです。この方たちの住みやすい町が、良い町でしょう。
春に、「復興計画づくりに女性の視点を入れているか」を調査したことがあります。残念ながら、男性だけで計画を作っている町もありました。中には、町の広報誌に検討会の様子をイラストで紹介しているのですが、男性ばかりという例がありました。この市については、電話をかけて、やんわりと「指導」をしました。