双葉郡との実務者協議会

今日は、福島県庁で、双葉郡8町村と県との実務者協議会でした。6月1日に第1回会合を持ち、9日には親会議である首長と大臣との会合を開いています。県や町村はこの時期、6月議会なので、今日の会議は金曜日の午後6時からという時間帯になりました。
たくさんの課題がありますが、今日は特に、除染、賠償、健康管理が大きな課題でした。また、そのほかの「宿題」への回答を議論しました。いくつかは進展がありますが、まだまだ課題は着手したばかりです。個別にも、国の職員が町村を訪問して、議論もしています。今後も、協議を進めます。

移動コンビニの開店

コンビニチェーンのファミリーマートが、南相馬市小高区で移動コンビニを開店してくださいます。
この地区は、4月に、避難指示解除準備区域となった地域です。放射線量は低く、住民が戻ることは可能なのですが、まだインフラなどが復旧していないので、立入は可能・寝泊まりは禁止・事業活動は一定の制約があります。しかし、家の片付けや事業の再開、インフラ復旧などのために、昼間は大勢の人が入っています。お店がないと、不便なのです。そこで、移動コンビニを開いてくださったのです。
上下水道などがまだ復旧していないので、何かと制約がある中での営業です。ありがとうございます。インフラだけでは街は復旧しない、民間活動が重要だという例です。

福島再生基本方針案

「福島復興再生基本方針」の案を、福島県知事に法律に基づく協議にかけ、あわせて意見公募手続に入りました。県や市町村とは、これまで復興庁職員が出かけて、意見を聞き調整をしてきました。その結果、100ページを超える分量になりました。比較するのはおかしいですが、5月11日に決定された「沖縄振興基本方針」は11ページだと、記者さんに教えてもらいました。
結構丁寧な調整をしたので、時間がかかりました。しかし、名宛人である県と市町村との協議で遅れたので、関係者は理解してくださっています。
意見公募は、いわゆるパブリックコメントです。この制度は、省庁改革と同時に導入し、その後法定化されました。
もちろん、方針や計画をつくるのが目的ではなく、それに従ってどれだけの施策を実行するか、それによってどれだけの成果を生むかが目的です。

被災地での女性の役割

被災地での暮らしやコミュニティーの維持、そして復興について、女性の役割は大きいです。避難所の運営がうまく行くかどうかは、取り仕切る女性あるいは影で取り仕切る女性がいるかどうかで決まると言っても、過言ではないでしょう。その点、おじさんには限界がありますね(おじさんの一員として反省)。平時の町内会も同じです。
ところが、残念ながら、復興計画をつくったりする際に、女性の声は必ずしも反映できるような仕組みになっていないようです。仮設住宅に話を聞きにいっても、たいがいのところでは、役員さんはおじさんばかりなのです。でも、毎日の買い物や高齢者の介護、子どもの世話などをしているのは、女性の方が多いのですよね。
各市町村の復興計画をつくる委員会の女性割合を調べて、発表しました。驚くほど、女性が少ないです。
先日、ある市の広報を見ていたら、復興会議の記事に漫画(イラスト)がついていましたが、7人のうち女性は1人でした。いくら何でも・・。そのようなイラストがホームページで売られていて、何も考えずに使ったのでしょうが。注意を喚起しました。

木寺准教授、地方行財政の解説書

木寺元・北海学園大学法学部准教授らの手による『地方自治の法と行財政』(藤巻秀夫編、2012年、八千代出版)が出版されました。
地方行政に関する書物はたくさんあるのですが、この本の特徴は、法・行財政の基本的仕組みと、現在の課題を、あわせて全体を理解できるようにしたことです。たしかに、法制度と現場の実践的課題は、これまで多くの場合、別々の本で解説されていました。大学生、自治体の職員、地方議員には、便利な1冊だと思います。