今日、平成23年度の復旧・復興関係予算の年度末での執行状況を、公表しました。
予算総額は、14.9兆円。これは、何度かの補正予算を積み上げたものです。そのうち支出済み額は、9.1兆円。これは、国庫から支出された額です。すなわち、中には地方自治体に支出されたけれども、自治体から業者へ支払われていないものも含まれている可能性があります。
差し引き5.8兆円のうち、翌年度に繰り越された額(翌年度に使うことが決まっているもの)が4.8兆円。残りの1.1兆円が不要額です。
通常の予算なら、多額の不要額が出ると、お叱りを受けます。「もっと正確な見積もりをすべきだった」とか「なぜ、付けた予算が使われなかったのか」というようにです。しかし、今回はお叱りを受けないと思います。
復旧予算は年度途中で、急いで積算して計上しました。自治体などに安心して復旧事業をしてもらうために、急ぐとともに細かい精密さを求めませんでした。そんな余裕もありませんでしたから。「予算が足らなくて、工事に着手できなかった」とか「積算をきっちりしていたので、事業着手が遅れた」という方が怖かったのです。
不要額は、国庫に戻されます。まだ、復旧・復興事業は始まったばかりです。これから、事業が追加され、また動き始めた事業も金額が正確になっていきます。息の長い仕事です。
そして、繰り返しになりますが、復興はいくら予算を使ったとか、いくら余ったとかではなく、現地での復旧状況で評価されるべきものです。