ボランティア活動、求められる内容の変化

5月13日の読売新聞が、「被災地支援ミスマッチ。ボランティア、短期に集中。ニーズは生活密着型」を伝えていました。
・・東日本大震災のボランティア活動に、ミスマッチが起きている。大型連休中も県外から多くの問い合わせがあったが、受け入れた自治体は少ない。被災地では、大人数が必要ながれき撤去などの作業が減る一方、仮設住宅見回りなど地域に密着した活動が求められている・・

指摘の通りです。原発避難解除区域などは、がれきの片付けはこれからです。しかし、それが済んだ津波地震被災地では、現地で求められる活動内容が変わっています。
例えば、仮設住宅への支援(どのようなことが求められ、何をするかも含めて)、これから進める「まちづくり」(区画整理、高台移転など)に際しての住民意見のとりまとめへの支援などです。これらは、元気な個人が「はじめまして」と訪ねていっても、できる仕事ではありません。「単純肉体作業」でなく、組織的な活動と専門的知見が必要なのです。

個人ボランティアから組織ボランティアに、求めが移行しています。あるいは、個人ボランティアを組織し、その人たちを「使う」組織ボランティアが必要なのです。どのようにその動きを進めるか、専門家の知見を借りて検討中です。

他方、読売新聞16日の夕刊は、仮設住宅での孤立防止のため、自治体が行っている見守り活動が、住民の拒否にあっている例を取り上げていました。石巻市では、調査に回答した6,000世帯のうち3,300世帯(55%)が、見守りを希望しないと答えています。毎日のようにボランティアが訪ねてくることを、煩わしく感じるのだそうです。しかし、訪問拒否をしていた世帯で、2人が死んでいるのが見つかりました。