毎日新聞、2月12日の「時代の風」は、五百旗頭真防衛大学校長の「世界文明フォーラム、震災後の世代間の公正」でした。
・・「木を見て森を見ず」という。前に立ちはだかる木をいかにかわして行くか、それに忙殺されるわれわれである・・木々と格闘し、ようやく森を抜け出たら、とんでもない方角だった。そうならないために、木々との格闘の中でも大きな方向感覚を見失わないことが大切である。
大きな方向感覚を言葉にしたものが国家戦略とも呼ばれる。それを磨くには、日本を離れ外国へ旅するのがよい。日本と異なる行き方をする国を見るにつけ、我が国はどうしてこうなのか、この方向でよいのかを考える機会を得る。外国まで行く暇がないなら、これという人を日本に招いて話を聞き対話するのもよい・・
・・私自身は東日本大震災からの復興について報告を求められた。津波に対しては「逃げる」ほかはなく、まちごと逃げる「高台移転」の機を今迎えていること、「多重防御」による「減災」を同じ地で試みる選択も可能であること、安全なまちづくりだけでなく、生業と産業の復興がキーであり、「特区」制度が用いられること、高齢化、自然エネルギーの活用などをまちづくりに組み入れ先端地域化する創造的復興が望まれること、以上の実現には大きいコストを要するが、国債で賄いつつ増税により償還すること、将来世代へのツケ回しをやめ、今を生きる全国民の「連帯と分かち合い」で支えることを論じた・・
詳しくは、原文をお読みください。こうしてインターネットで読めることは、ありがたいですね。毎日新聞社に感謝します。
五百旗頭校長には、復興構想会議議長を務めていただき、引き続き、復興庁の有識者委員会の委員長を務めていただきます。