表の作り方、数字を並べる順

説明資料に、表をつけることが、よくあります。文章にして数字を書くより、はるかにわかりやすいです。ところで最近、気がつきました。表にするとしても、合計と各行の、どちらを先に書くかです。
例えば、各県ごとの避難所の数と避難者数を、表にする場合を考えてください。対象となる県が、5県あるとします。通常は、上から5県が並び、最後(6行目)に合計が示されます。
しかし私は、職員に「合計を上に書いてくれ」と指示しています。多くの場合、表は、合計にまず意味があって、次にどの県に多いのかが意味を持ちます。すると、合計の数字を、先に見たいのです。

各県の数字を並べて、合計数字を最後に書くのは、作業の手順からは当然です。若い時に自治省で使っていた用紙は、表側に47都道府県名が北海道から沖縄まで順に並んでいて、一番下に合計欄がありました。当時はパソコンがなかったので、各県ごとに数字を記入し、電卓で合計をだして記入していました。その用紙に限らず、多くの表は、そのようになっています。しかし、それは作業の過程をそのまま表にしたのであって、説明資料とは違います。
明るい係長講座」に、報告をする場合、案をつくることが3分の1、説明資料を作ることが次の3分の1だと書きました。その考えでいうと、5県の数字を欄に記入して合計することが、案をつくること。合計数字を上にした資料を作ることが、説明資料を作ることになります。今まで、気がつきませんでした。
民間企業などでは、「合計を先に書け」としておられる会社も、あるのでしょうね。

日本語表記の難しさ

毎日、文章を書いていて、句読点の打ち方に悩むことがあります。
例えば、今書いたばかりの「毎日、文章を書いて・・」です。点を打たずに「毎日文章を書いて・・」では、わかりにくくなりますが、意味は通じるでしょう。では「毎日、新聞を読んで・・」では、どうでしょうか。「毎日新聞を読んで・・」では、違う意味に取られることがあります。
「今」や「・・の場合」「・・の後」といった漢字のみの修飾語や単語が、くせ者です。その次に漢字が続くと、次に来る漢字とつながって、2つの語が1語に読まれる恐れがあるのです。次の語がひらがなで始まる場合は、その恐れはありません。「今」は、「今は」にすると、次に漢字の単語が来ても、つながって読まれる心配はありません。「・・の場合」は「・・の場合には」とします。
「五月、雨が降る」と「五月雨が降る」「五月に雨が降る」という例を、挙げておきましょう。五月雨では、「さみだれ」になってしまいます。
助詞のひらがながつかない場合が、読みにくくなります。英語や分かち書きは、単語がつながらないので、こんなことはないのでしょう。
もっとも、ドイツ語を翻訳した文章では、単語をそのまま漢字に移し替えた場合があって、理解しにくいものがあります。名詞がつながった複合名詞です。例えば、「存在非拘束性」。大学時代に、難儀しました(笑い)。どう見ても、日本語ではないですよね。漢文では、漢字が連なるので、どこで区切るかは、もっと難しいです。
私はこのホームページを書く際に、この注意も含めて、句読点を多用するようにしています。画面では、文字が続くと、読みにくいですから。
出版社の編集者さんは、毎日、このようなことに(毎日このようなことに)、注意を払っておられるのでしょうね。

続・世界で稼ぐ日本企業、日本企業の生き残り策

今日のニュースで、日本の昨年の貿易収支が、31年ぶりに赤字になったことを伝えていました。この件については、1月10日に書きました。
さて、昨日の続きです。入交さんは、「日本の製造業は、次の5つの選択肢のどれかを選ばなければならないだろう」と言っておられます。
・・まず、ある分野に特化して、国内で徹底的にお客さんに奉仕して今ある顧客を離さない。京都のお茶屋さんのような堅実なビジネスです。
第二は、やはり国内で狭い分野に特化すると同時に、高い技術力でグローバルな競争力をもつ。小金井精機という会社が典型で、F1のエンジンの特殊な部品を超高精度で仕上げる技術があるので、海外からどんどん注文が来る・・この項、続く。(2012年1月25日)

入交さんの指摘「日本の製造業は、次の5つの選択肢のどれかを選ばなければならないだろう」の続きです。
・・3番目は一番、典型的なもの。国内に製造拠点は残しながら、培った技術を持って海外へ出てビジネスを広げていく。旭テックはこれです。
第4はユニクロのように、国内はマーケティングや開発に特化し、生産はすべて海外でやる。これはこれで大変です。
最後は、世界のどこにもない新しいものを作り出す。これは天才が出てこないとできない。どれもやさしいことではありませんが、どれか一つに決めないと・・

国会質問

26日から、衆議院本会議で、代表質問が始まりました。27日は、参議院と衆議院とで、代表質問があります。ほとんどの問いは総理答弁ですが、復興本部が答弁資料を作成する問いが結構あります。
質問が判明するのが夜になること、さらに前例のない質問ばかりなので、作成が大変です。私は、自宅のパソコンに、職員が作ってくれた原案を送ってもらって、確認する方法にしています。ごめん、私だけ早く帰宅して。
今日は、深夜までかかりそうです。よって、今晩はこのホームページの加筆を、お休みにします(ということを加筆しました。苦笑)。

余った仮設住宅を活用

被災地では、急いで大量の仮設住宅を建設しました。その数、5万戸にもなります。急いだことと、一方で民間住宅の借り上げも進めたので、仮設住宅には空き家になったものもあります。これまでに、集会所として利用したりもしてきましたが、このたび、新たな利用に道を開きました。
被災地では、他の自治体から応援職員が派遣されたりボランティアの人たちが応援に入っています。この人たちの住宅がないのです。被災地では、アパートや旅館も、津波で流されています。そこで、当分の間、避難者が入居する見込みのない仮設住宅を、利用してもらうことにしました。
仮設住宅は、避難者に入ってもらうために造った住宅です。従来の法令解釈では「目的外使用」になり、認められません。しかし今回、厚生労働省が合理的な解釈をして、認めることになりました。