12月23日、日経新聞連載「2012視点」の、カルロス・ゴーン日産社長の発言から。
・・震災の爪痕は大きかったが、回復も早かった。あれほどの被害にもかかわらず、日産の場合は9月末には再びフル生産できるまでになった。今回の復興を見て、なぜ日本が世界3位の経済大国なのか、私個人も納得できた気がする。人々は規律を守り、コミュニティー(共同体)のために献身的に努力する。お世辞ではなく、日本のパワーを世界に示したと思う・・
月別アーカイブ: 2011年12月
今年の出張、57日
今日は、衆議院復興特別委員会理事の皆さんに同行して、福島県郡山市へ行ってきました。運動施設のビッグパレットで、避難市町村長さんたちや住民の方との意見交換会です。それぞれ切実な意見が出ました。現場でお話を聞くと、なるほどと思うことが多いです。私たちはその意見にどう答えるか、それが課題です。
ところで、秘書さんと一緒に、今年の出張回数を数えました。実績は次の通りでした。
4月:3日。5月:4日。6月:8日。7月:11日。8月:7日。9月:6日。10月:8日。11月:5日。12月:今日を入れて5日。合計57日でした。この中には、1泊2日や、2泊3日も含まれています。
ほとんどが東北新幹線と常磐線です。9か月間ですから、約270日間で、57日の出張です。5日に1回になりますか。よく行きましたねえ。勉強しようと、新幹線に資料や本を持ち込むのですが、ほとんどは寝ていました。反省。
また手帳を数えたら、この9か月に、合計13日お休みを頂きました。現地視察が土日になることが多く、また平日は忙しくて資料整理や次の仕事を考えることが土日になります。
1週間に土曜日曜と2日休みがあり、1か月に4週間あるので、1か月に8日休みがあるはずです。9か月だと、休日は72日あったはずですね。このほかに祝日もあります。若い時にも、よく職場に泊まり込みましたが、この歳になると、疲れがたまりますね(笑い)。
そろそろ、普通の霞ヶ関並みの忙しさになると、期待しているのですが。
全国避難者数
12月15日現在の、全国避難者数調査がまとまりました。避難所にいる人は約700人、旅館にいる人は約300人、親族宅などが1万7千人です。ほぼこの人数が、この状態で年を越されると予測されます。住宅に入った人は、約31万7千人です。合計で33万5千人の人が、避難しておられます。
避難者向け暮らしの手引き
仮設住宅などに入っておられる方に向けて、『暮らしの手引き・冬号』が発行されました。今回は季節柄、火災予防、結露の防止、健康対策などを盛り込んであります。
経済の金融化
ロナルド・ドーア著『金融が乗っ取る世界経済―21世紀の憂鬱』(2011年、中公新書)がわかりやすかったです。金融業が実体経済を上回って拡大し、経済活動の中で大きな比重を占めるようになったこと、金融が実体経済と遊離して動き、時には金融市場と世界経済を危機に陥らせることを、分析しています。
この20年間の世界経済の変化を大まかに言えば、国際化と金融化と言えるでしょう。この本は、後者の金融化について書いたものです。
そして経済と政治との関係は、その変化に対応するための自由主義的改革と、金融・経済危機対策であったと言えるでしょう。しかし、日本はまだ十分な経済産業構造の改革を見いだせず、世界各国政府は十分な金融危機対策を打てていません。
何度もこのホームページで書いているように、国際化によるアジア各国の追い上げで、日本のひとり勝ちは許されなくなりました。加工組立型工場とコメの保護によって成り立っていた地方経済は、成り立たなくなりました。これが、失われた20年の原因の一つです。
金融危機に対しては、2008年のリーマン・ショックには、世界各国が協調してひとまずの対応ができましたが、今年のユーロ危機は、まだ続いています。そして、制度的押さえ込みは、まだできていないでしょう。
ところで、ドーア先生には、かつてコラムで私のホームページの記事を引用してもらったことがあります(2007年10月22日の記事)。お礼のメールを打ったら、イタリアから返事を頂きました(10月23日の記事)。