1,600,000番

今日、カウンターが、1,600,000を達成しました。1,500,000が5月9日だったので、10万人に増えるのに、半年かかりました(訪問者数=キリ番の記録)。
これだけもの人が見てくださるのは、ありがたいことです。このホームページは、2002年正月から開設したので、あと2か月で10周年です。よく続いたものです。
最近は、仕事=復興関係の記事が多く、しかも、忙しくて、短い事実報告ばかりです。かつてのような、地方行政や政治の評価や、官僚論は少なくなりました。反省。もちろん立場があるので、思ったことをそのまま書くことはできません(苦笑)。

パワーポイントは嫌い

パワーポイント」という、プレゼンテーション用のコンピュータのソフトがあります。会議で説明の際に使う、文章や図画を映し出す仕組みです。かつては、プロジェクター、OHP等も使われましたが、最近ではパワポが、圧倒的に使われているようです。商品名ですが、もはや普通名詞になっています。会議や講義、講演では、かなりの人が使っているのではないでしょうか。
講演の依頼が来る時も、「パワポを使いますか?」と聞かれます。私は「使いません。レジュメと資料を配るので、印刷してください」と答えます。私は、パワーポイントが嫌いです。理由は、次の通りです。

1 聴衆との間の視線(アイコンタクト)が、とぎれる。
私は、観客の目を見ながら、お話しします。目を見ると、「この人はわかっているな。あの人は、わかっていないな」とか「この小話は、受けたな」とわかります。
そして、なるべく多くの観客の視線を、話し手である私の方に向けさせ、集中してもらうようにしています。黒板に書く時も、なるべく観客の視線をそらさせないように、心がけています。
これは、人前で話す際のハウツー本には、必ず書かれていることです。パワーポイントを使うと、話し手に集中していた観客の視線が、とぎれてしまうのです。この点を、最近の「話し方講座」では、どのように教えているのでしょうか。

2 情報量が少ない。
パワーポイントに限らず、スクリーンに映し出す画像は、情報量が少ないです。活字だと、せいぜい3~5行でしょう。それより多くなると、読めません。頭に入りません。
グラフや写真、映像などは、映写する方が説明しやすいでしょう。私は、それを否定しません。しかし、私が使うようなレジュメや文字情報が多い資料だと、紙で配る方がわかりやすいです。
パワーポイントでも読みやすいように、図示したりイラストで工夫した資料も見ますが、あまり成功した例は見ません。文字情報をイラストにするには、限界があります。

3 持ち帰ることができない
私は、サービスとして、資料を持って帰ってもらうことにしています。話の骨格とか数字などを、書き取らなくても良いようにです。
パワーポイントの映像を印刷して配付する人もいますが、それなら資料を配ってあげた方がよいでしょう。パワーポイント1枚に入る情報は、少ないです。

4 横長は、人間工学に反する(笑い)
最近は、配付資料でもパワーポイントを使ったものがあります。A4の紙を横長に使い、文章も横書きです。これって、読みにくいですよね。1行の文章が長くて、それから折り返されます。
和書でも洋書でも、紙は縦長に使います。横長の本は、子どもの絵本か図画や音楽の教科書くらいでしょう。手紙でも役所の文書でも、横長はまずは見ません。日本の手紙は、古くは巻紙に書かれます。これは究極の横長ですが、その際は文章は縦書きです。パワーポイントでも、縦書きにすれば読みやすいのでしょうが、皆さん横書きに使っておられます。
また、紙を横長に使って、横書きにすると、箇条書きにする際の項目数が少なくなるのです。
欧米の封筒やカード、日本でも名刺などで、横長横書きがありますが、これは情報量が少ないので、問題ないのでしょう。
コンピュータの画面(ディスプレイ)にあわせて、横長なのでしょう。しかし、インターネットのいろいろなホームページも、画面の横幅いっぱいに、文章を書き連ねて使っているページって、そんなにないでしょう。新聞社のサイトも、文章は画面の左右幅いっぱいに広がらず、短く折り返しています。横には別の情報が入っています。文章は横に長いと、読みにくいのです。いまご覧のこのページ(表紙)も、左右に広く空間をとって、文章は短くしてあります。

「お前の勝手だ」と言われれば、それまでの話です。

新聞の役割・ビッグネームと読者を結ぶ

10月21日の朝日新聞、オピニオン欄「ようこそ、論争の解放区へ」に載っていた、イギリス、フィナンシャル・タイムズの論評面編集長(コメント・エディター)のジェームズ・クラブツリーさんの発言から。
・・どうすれば自分たちの「商品」がインターネット時代に適応できるか。あらゆる新聞が、それを見極めようとしています。「何が起きたのか」という基本情報はもはや新聞の独壇場ではなく、どこでも手に入る。だからこそ、オピニオンの時代です。
新聞には、見識に裏付けされた質の高い分析・論評が、ますます求められています・・
コメント面は、専属コラムニストと外部執筆者が、ほぼ半分ずつ書いています。エディターの役割は、最もホットなテーマと、それを最も面白く語ってくれる最もビッグなネームを探し出すこと。よそとは違う発想や争点を探し当てるコツが必要なのです。
経済紙なので、読者の中核は投資家や経済人です。何がビジネスに影響を及ぼすかを知るには、政治リスクの理解が欠かせません。企業の四半期決算を見ているだけではだめで、「アラブの春」や福島第一原発事故がわからなければならない。たとえば原発事故では、日本という国がこの危機にどう対処し、それは現代日本のありようをどう語っているのか、といった論評こそが興味を持たれます・・